【高校ラグビー】桐蔭学園の申驥世主将、卒業後は慶大へ OBの日本代表・原田衛も期待「これからの大学ラグビーを引っ張っていく」
◆全国高校ラグビー▽決勝 桐蔭学園40―17東海大大阪仰星(7日・花園) 前回王者の桐蔭学園(神奈川)が、東海大大阪仰星(大阪第2)を40―17で破って2大会連続5度目の優勝。20年度以来、2度目の2連覇を達成した。フランカーの申驥世(しん・きせ)主将(3年)は歓喜の雄叫び。胴上げも初めて経験し「ホイッスルが鳴った時よりも、そこで優勝した実感があった。最高でした」と、笑顔だった。 藤原秀之監督が「あんな最高な男はいない」と賞賛するキャプテン。5歳から始めたラグビーはタックルが好きで、チームのために体を張ることをいとわない。東京朝鮮高でコーチを務める父・ハンソルさんからは、幼少から正面で当たる大切さを口酸っぱく言われた。2年時には優勝を経験し、グラウンド内でのリーダーシップから主将に就任。グラウンド外では漫才を披露して部員を和ませるなど、明るいキャラクターも持ち合わせチームを率いてきた。 文武両道を志し、この1年は塾通い。朝は6時に家を出る生活で、練習、塾を終えて帰宅して寝る時間はほぼ5時間だったという。慶大進学を目指し、受験に必要な研究のため同校OBで日本代表のフッカー原田衛(BL東京)を“取材”。同じくOBのフランカー山本凱(東京SG)には自らコンタクトを取るなど、積極的に知見を広げた。原田によれば「タックルどうしていますか?って聞かれて。結構、熱心な印象を受けた」。努力が実って、来春からは慶大に進学予定で、原田も「これからの、大学ラグビーを引っ張っていくんじゃないかと思います」と、期待を寄せている。 高校ラグビーを駆け抜け、大学ラグビーに進む申。「伝統のあるところで、自分も文武両道を目指している。ラグビーも勉強もしっかりやって、伝統あるクラブで引っ張っていけるような、そんな選手になっていきたい」と誓った。志高く、ステージが変わっても高みを目指していく。
報知新聞社