今季も絶好調の「ロエベ」、“童心“で服作りに挑む「ヨウジヤマモト」 2025年春夏パリコレ日記Vol.4
そしてショーが始まると、モデルは邸宅の中から登場しました。かつてNYやロンドンで発表していた頃はキャリアウーマンなイメージのブランドでしたが、2022年に「ロエベ(LOEWE)」や「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」「フェラガモ(FERRAGAMO)」などでキャリアを積んだララ・バリオ(Lara Barrio)をデザイン・ディレクターに迎えてからは、かなりモードな路線に方向転換。今季も生地が濡れたまま固まったように服の一部を樹脂でコーティングしたトップスやドレスをはじめ、片袖とサイドをバッサリとカットしたテーラードジャケットにセンタープレスに沿ってスラッシュを入れたトラウザー、ワイヤーを仕込むことで構築的なシルエットを描くドレスなどが登場しました。ただ、なんだかどこかで見たことがあるようなデザインが多いのも事実で、このスタイルを「ヴィクトリア ベッカム」の顧客が求めているのか疑問に感じました。
そこで公式オンラインストアを見てみると、ランウエイピースはほぼなし。着やすいドレスやテーラリング、ジーンズ、Tシャツ、アクセサリーなどが揃っていました。ランウエイショーは、あくまでクリエイティブなイメージ作りのためということなのでしょう。そして米「WWD」によると、2023年の売上高は前年比52%増の8900万ポンド(約164億円)もあり、成長軌道に乗っているようです。今度ロンドンに行ったら、旗艦店にも行ってみようかと思います。
新作香水のローンチも兼ねたアフターパーティーは邸宅内で行われたようですが、ショー終了時はすでに22時前。周りには車も少なそうだし、近くに電車も走っていないので、急いでウーバーを呼んで帰りました。
プールが会場の「クリスチャン ルブタン」 最後にはルブタン本人もダイブ!
村上:私は最後に「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のプレゼン会場へ。会場はスイミングプール。事前にどうやらシンクロナイズドスイミング(今はアーティスティックスイミング)らしい」という情報は届いておりました。招待状には「きっかり午後9時半スタート」って書いてあったけれど、やっぱり始まらないねぇ(笑)。40分ほど待ってようやく始まったのは、本当にシンクロでした(笑)。男性と女性がプールに飛び込み、「ルブタン」の靴を履きながら開脚旋回!「ルブタン」のレッドソールは見えるけれど、それ以上はよくわかりません(笑)。メンズは白いスニーカー、ウィメンズはカラフルなメタリック加工のパンプスであることはわかったけれど、ルブタンさん、靴見せる気ないんです(笑)。フィナーレには、ご本人まで靴を模した滑り台からプールにダイブ!「何のためのプレゼンよ?」なんて野暮は、御法度です。散々待ってイライラしたけれど、最後はスタンディングオベーションしてしまいました。我ながら、チョロいもんです(苦笑)。