宇宙飛行士・油井亀美也さんのトークイベント(全文4/完・質疑応答)
宇宙でろうそくの火をつけたらどうなるんですか?
油井:すごいアピールですね。 樋江井:すごいアピール来てますよ。油井さん。 油井:ちょっと端っこで。 樋江井:端っこね。 油井:ちょっと端っこのほうから責めてみましょうか。一番端で白いセーターを。 樋江井:間でもいいですよ。間も行ってないので。 油井:はい。そっか。間もそうか。でも、ここの元気な男の子。 〇〇:宇宙でろうそくの火をつけたらどうなるんですか。 油井:それは非常に素晴らしい質問ですね。やっぱり今、そういう実験を実はやっていて、どういうふうに燃えていくのかっていうのを調べています。で、それがなぜすごいいい質問かっていうと、先ほども言ったとおり、空気の対流がないんですよね。地上だとろうそくはなぜ燃え続けるかっていうと、火が暖かいよね。で、火が燃えてるとそこの部分が暖かくなって、その周りの空気が暖められて軽くなって上に上がっていくと。で、その周りの空気が、そこが気圧が低くなるので回り込んできて、ずっと酸素が供給されるような形になるんですけれども、それが供給されなくなっちゃうので、実は無重力だと換気しなければ消えてしまうはずです。 だから、実は宇宙ステーションで火災が発生したときに何をするかっていうと、まず換気を切ります。そうすると、火がまず消えるはずだから。でも、もしかしたら少しずつ燃えていくかもしれない。で、燃えているときに、じゃあ、どうしようかっていうと、二酸化炭素を、二酸化炭素の実は消火器があって、それをぷしゅーっと二酸化炭素を濃くして、それで消すっていうようなことをやってます。ですから、ろうそくをたぶん、ただつけただけでは消えてしまうはず。でも、もし換気があって、ずっと空気が回ってるんだったら燃え続けるということで、非常に面白い質問で。これ、自分で考えたのかな。 〇〇:うん、なんか。自分で考えた。 油井:素晴らしい。これ、たぶんいいエンジニア、科学者になる素質があると思います。お名前はなんていうのかな。 〇〇:〇〇〇〇です。 油井:〇〇君。ぜひね。宇宙飛行士になりたい? 〇〇:なりたいけど、なんか色覚異常があるから。 油井:そうなんだ。でも、色覚異常だって、今は駄目なんだけども、もしかしたら将来、いけるようになるかもしれないし、科学者としてはやっぱりすごく優秀な頭脳を持ってるのが分かったので、ぜひ頑張ってこれからも勉強を続けてください。今日はどうもありがとう。 樋江井:素晴らしい。あとお2人だけ油井さんに質問をすることができます。2人。 油井:2問、いってみましょう。すいません。