【F1】角田裕毅、ラスベガスでギャンブル封印? 入国拒否の危機を乗り越えて正攻法でポイント獲得に自信
ラスベガスの煌(きら)めきをイメージしたマシンカラーリングに、同じ衣装のスペシャルスウェット。 【写真】名カメラマンがとらえたアイルトン・セナ名場面フォトギャラリー 10分ほどのテレビのインタビューが終わるや否や、角田裕毅(RB)はその上にさらにジャケットを羽織った。頭にはいつものチームキャップではなく、ニット帽を目深に被っている。 今年のラスベガスは、とにかく寒いのだ。 「この寒さはセットアップ面で違ってきますね。夏場のレースでは経験しなかったような要素があるので、いつもとは違った勢力図になる可能性もある。そこにうまく対応できるかどうかが、マシンを速くするカギになると思います」 昼間は17~18度まで上がるものの、午後4時半の日没を過ぎれば気温は急に下がって、ひとケタ台まで冷え込む。決勝が行なわれる午後10時の予想気温は、8度だ。 「とにかくタイヤが難しいですね。気温8度でレースをするのは冬のテストでもないことで、バルセロナでも15度とかですからね。セットアップ面でウォームアップを助けるような方向にしつつ、ただそうするとロングランで厳しくなったりもするので、その中間を見極めていきたいなと思っています」 去年は予選で時間切れになって、思うようなタイムアタックができなかったこともあったが、マシンの実力としても最下位だった。長いストレートを意識してダウンフォースを削りすぎた結果、ストレートエンドのブレーキング時の安定性は失われ、タイヤにも熱を入れにくいマシンになってしまった。 その反省と教訓を生かし、今年のラスベガスに向けては改善策のアイデアがいろいろあるという。 「僕らが去年やっていたことは間違っていたところもけっこうあったので、去年やるべきだったことを今年はFP1からトライしていきます。ある程度、いろんなセットアップを試して、去年よりはいいセットアップに仕上げられるはずです。 クルマの戦闘力がどうかはわかりませんけど、去年よりいいクルマに仕上がることは間違いない。それがうまくいって、去年とは180度違ったレース週末になることを願っています」