「世界一即戦力な男」が浪人して東洋大目指した訳 6年間引きこもり、夢をかなえるゾウ作者との縁
それは『お前は大学に行ったほうがいい』だったんです。 僕は普通じゃないので、『クリエイターになりたいなら大学に行って普通を知ったほうがいい』とのことでした。それで大学に行こうと決めて、私立大学の中でいちばん学費が安い大学を調べました。東洋大学の夜間なら48万円で通えたので、奨学金とバイトのお金で通えると思い、受験勉強を始めました」 ■「普通を知るために」受験を決意した この4浪の年での浪人の決断は、「敷かれたレールに戻る」という意識が働いたそうです。
「高校を辞めたときも、大検があるから社会のレールにいつかは戻ってこれるだろうという算段でした。それがいよいよ『普通』を知るためにちゃんとやっていこうという意識に変わりました」 夏から1日5~6時間ほどの時間を使って、国語と英語を勉強していた菊池さん。ネットでやるべき参考書を調べて、試行錯誤しながら勉強を続けていたそうです。 「夏ごろに受けた模試の偏差値は国語が70で、英語は55くらいでした。英語に関しては、単語帳は『単語王』、読解は『ポレポレ』を使っていました。かんべやすひろ先生の『超・英文解釈マニュアル』はとてもわかりやすくて、これのおかげで長文がだいぶ読めるようになりましたね。
国語はもともと小学生のときから得意でしたが、出口汪先生の現代文の参考書や『マドンナ古文単語』『漢文ゴロゴ』で、よりできるようになっていきました。模試はこの1回しか受けていませんが、たぶん受かるだろうという状態に持っていけたので、東洋大学文学部の日本文学文化学科の夜間課程に出願し、無事合格して入学しました」 「ダメだったときのことは何も考えていなかったので、もし落ちていたら、おそらく次の年も頑張ろうと思っていたはずです」と語った菊池さんは、長い引きこもり生活を終え、4浪の年齢で東洋大学に入学しました。
「6年間引きこもっていたので、気分としては6浪でした」と語る菊池さん。 浪人してよかったことを聞くと「インプットがたくさんできた」、頑張れた理由については、「憧れの人とネットのおかげでつながれて、直接言葉を聞けたから」と答えてくださいました。 「浪人の期間はめちゃくちゃよかったですね。受験勉強を含めて、24時間自分のインプットに充てられたことと、水野さんに言われたことを守って、外の世界でアウトプットをしたおかげで、いまの自分の仕事につながっています」