【40代、50代のヘア】2WAY前髪、インナーカラーの見せ方で4倍以上楽しめるボブ!【人気美容師/カナン 井上博美さん】
■【もともとの髪は? したい髪型は?】野暮ったく見えがちなボブ。 気になるフェイスラインをカバーする長さは死守しつつ、細部にこだわってアップデートしたい
「若い頃はショートヘアだったのですが、年齢を重ねるにつれ、フェイスラインの形に変化が出てきたので、それをカバーするために今はボブにしています」という武田さん。 年々、うねるクセが目立つようになり、いつも重さを残す髪型にして、クセを抑えるようにしているのだとか。 「毛先が内巻きになってしまうクセもあり、そうするとなんだか野暮ったい雰囲気になってしまうんです。モノトーンなどハンサム系のファッションが好きなので、ヘアもマニッシュにしたいのですが…」 そこで、デザインカラーとカットラインを工夫して、武田さんの理想に近い、グッとあかぬけて見えるボブにチェンジした。
■大人のトレンドヘア作り・その1 【カット】は? 毛先と肩の間に空間を作ってすっきり見せ。 パツンとしたカットラインで、ハンサムな雰囲気に
全体の長さは肩より少し上にして、髪の裾のほうは、直線的なライン感を出すカットで、切りっぱなしの状態に。レイヤーは入れずに重さを残し、ツヤとまとまり感を重視。 前髪は、頭頂部の後ろの深い位置から薄めに取り、前髪の中央だけ少し短くして眉にかかる位置にすることで、シースルーバングになるようにデザイン。 ※「シースルーバング」とは、透け感と束感を出して、おでこが透けて見えるようにした前髪のこと。 そのままフルに下ろすと、厚め前髪になる、2WAYバングだ。
■大人のトレンドヘア作り・その2 【カラー】は? 耳のまわりに入れたハイトーンのインナーカラーで、おしゃれな抜け感を演出!
こめかみから下の耳まわりの髪は、ブリーチで明るくしてから、グレージュ(グレイッシュなベージュ系)のカラーをオン。ここだけハイトーンで明るくした、ハイライトにしている。 髪全体は、赤みが出にくいグレー系をミックスした、落ち着いたトーンのカラーでカラーリング。 「白髪染めではなく、白髪も染まるカラー剤を使うことでダメージを少なくするのが、大人の髪をカラーするときのコツです」と井上さん。髪が傷みにくいカラーをすることで、健やかな印象のきれいな美髪に仕上がった。
■大人のトレンドヘア作り・その3 【スタイリング】は? ストレート+ツヤ感で辛口モードな雰囲気に。 サイドの耳かけでも印象チェンジができます。2WAY感を楽しんで!
最初にヘアオイルを全体になじませて髪を保護してから、ストレートアイロンを髪全体に優しく通して、真っすぐに。毛先は内巻きにしたり外ハネにしたりせず、ヘアアイロンをそのまま下に向けて通す。仕上げに、ツヤの出るトリートメントスプレーを、薄くベールをかけるように吹きつけ、ツヤと潤い感をプラス。 前髪は、ヘアバームを両手につけて、軽くかき上げてから、中央部分の髪だけ下ろし、シースルーに。今回、サイドの髪は下ろしたままだが、耳にかけるとインナーカラーが強調されて、また違った印象を楽しむことができる。 ─終わりに─ マンネリになりがちなボブヘアに変化をもたらしたいときは、今回のようなカラーのデザインを取り入れると気分が変わりそう! 武田さんも、「きちんと感がある中に、マニッシュなニュアンスもあって、今以上に服とのトータルコーディネートが楽しめそうです」とにっこり。 髪を結べば、耳まわりのインナーカラーが見えて、また違った表情が生まれる。おしゃれの幅が広がる素敵なスタイルが完成!