「若く見えることが良い」という価値観はぶっ壊れてほしい。48歳を迎える鈴木蘭々が歳を重ねて思うこと
人と比べる世界にいたからこそ、自分の頑張りを褒めたい
──鈴木さんが“お一人様”として生きていく上で大事にしていることはありますか。 鈴木蘭々: どうしても人って、自分と他人を比べて自分の事を責めてしまうところがあるじゃないですか。なので、いかに人と比べるという世界観から自分を切り離して自分を褒めていくか、ということを大事にしています。 誰しも自分の人生を振り返ってみれば、それなりに頑張ってきたと思える事があるじゃないですか。人と比べるから頑張っていないような錯覚に陥るだけで、ちゃんとここまで頑張ってきている。自分で自分を褒めてあげる事が、お一人様には結構大事なメンタルケアだと思っています(笑)。芸能界という人と比べる世界に身を置いているからこそ、逆説的にそう思えた部分はあります。 ──そのほかに心がけているメンタルケアはありますか? 鈴木蘭々: 私も今は自分で会社を持っていたりするので、嫌なことがあったりうまくいかない時は、どうしていこうかなと困ったり不安になる時もあります。でもこうやって思い悩んでいること自体、俯瞰してみると「生きてるからそんなことも感じられるんだよな」とも思える。視点を変えると楽になったりするので時にはそういう風にもしています。私の場合、人生の目標とか物理的なものよりも、精神的なものの方が大切かもしれないですね。最後は「なんかいろいろあったけど楽しかった~」とか思いながら死にたいです。 ---- 鈴木蘭々 1975年、東京生まれ。中学1年時に原宿でスカウトされ、モデルとしてデビュー。1994年、フジテレビ『ポンキッキーズ』に安室奈美恵とのユニット出演でブレーク。1995年「泣かないぞェ」で歌手デビュー。1999年にはニューヨークへ留学。2013年にはWOORELL 株式会社を設立し、自身の基礎化粧品ブランドとなるNARIA COSMETICS の商品を開発。2023年7月26日には芸能活動35周年を記念し、初のベストアルバム「鈴木蘭々 All Time Best~Yesterday&Today~」をリリース。 文:中森りほ (この動画記事は、TBSラジオ「荻上チキ・Session」とYahoo! JAPANが共同で制作しました)