「若く見えることが良い」という価値観はぶっ壊れてほしい。48歳を迎える鈴木蘭々が歳を重ねて思うこと
「若く見えることが良い」という価値観はぶっ壊れてほしい
──若い頃の自分を振り返ってみて、今どう思いますか? 鈴木蘭々: 23歳の時点でやりたかった夢は全部叶えてしまったと話しましたが、当時を振り返って、そこに心からの喜びがあったかというと、実はあまりなかったんですよね。やっぱり若いし心の器も小さくて、仕事をこなすのが精一杯で、喜ぶ余力がなかったからなのかもしれません。かといってただ辛くて苦しいだけだった、ということでもないんですけど、単純にキャパオーバーだったんですね……。なので、今はひとつひとつの出来事に「本当に楽しい」とか「良かったな」とか「嬉しいな」と思う心を積み重ねていきたいと思っています。 ──鈴木さんは今年48歳を迎えるそうですが、年齢を重ねていくことについてはどう考えていますか。 鈴木蘭々: 気持ちは分からなくは無いんですが、なんか最近「若いままでいてほしい、いつまでも変わらないでいてほしい」という圧を必要以上に感じます(笑)。今の私はテレビやメディアへの出演が昔ほど多くはないので、生存確認の意味も込めてSNSをやってるんですね。インスタとかって写真がメインのSNSだから、自分の中でこれは見栄えがいいぜ、っていう写真をやっぱり選んで載せるじゃないですか。それが時折「全然昔と変わってない!」という内容で、ニュース記事になってることがあるんです。 ポジティブな記事であっても、あまりにも過剰に見た目の変わらなさばかりを記事にされると「お前は歳をとるな」と言われているような……。「歳をとってはいけない」という圧を感じますね。年齢を重ねればたるみや皺も出てくるし、写真だとあんまり目立たないけど白髪もすごくあります。昔と変わらないということが良い、みたいな価値基準には疑問を感じますね。「若く見えることが良い」と言うような価値観はぶっ壊れてほしいです。まだ劣化したって言われる方がいいですよ、老化だよってツッコむから(笑)。