炭酸水は身体に良い?悪い? 健康への影響とメリット&デメリット
スチバン教授は、欧州ボトルウォーター連合(European Federation of Bottled Waters)に、こう語っている。 「男性を対象に行った調査で、『炭酸水と炭酸飲料を飲むとグレリンの血中濃度が上がった』と論文に書いたのは事実。でもその数値が人間の体重や身体にもたらす悪影響については調査していません。そもそもこの研究の目的は、炭酸飲料に含まれる二酸化炭素と糖質が肥満ラットに与える影響を検証するものです」
その傍ら、イギリスのNHS(国民保険サービス)は、被験者の人数が少ないこと、またラットを対象にした研究結果をそのまま男性、ましてや女性に当てはめることはできないと指摘。 その上、「炭酸飲料を多く飲む人は不健康な食生活をおくり、運動をしない傾向にある」と論文に記載されているにも関わらず、そうした生活習慣との関連性を調査していないことにも疑問を感じたとか。
英国栄養士会(British Dietetic Association)のスポークスパーソン、デュアン・メラー氏も論文を読み、「炭酸水を飲むと体重が増加するという事実はまだ証明されていません。またグレリン値の上昇が食欲を増進させることはあっても、必ずしも体重が増加するとは限らないと思います」と語っている。
さらにロンドンで栄養指導を行う「ロンドン・フード・セラピー(London Food Therapy)」の栄養療法士、ローラ・サザン氏も炭酸水よりも炭酸飲料の危険性を訴えた。 「炭酸飲料に含まれている糖質と人工甘味料が健康に悪影響を与えていることは、多くの調査で実証されています。それゆえ、糖質と人工甘味料を含む炭酸飲料の摂取を制限することをおすすめします。そして炭酸水による体重増加は、まだ証明されていないのであまり心配しなくて大丈です」とUK版『コスモポリタン』に説明し、炭酸飲料を断ちたい人は、炭酸水に切り替えることもアドバイスした。