「月5万円の年金暮らし」シングルマザーで2人の子を育て上げた73歳の今「食費1万円でも豊かな暮らしはできる」
あれこれ手を加えて変えることができる、一軒家という自由度の高さを活用し、この家をもっと住みやすく、自分仕様に変えていこう。そんな理由から、DIYも挑戦するようになったといいます。
■シニアの「食費1万円生活」のコツは栄養豊富な旬の野菜とたんぱく質 日々、紫苑さんのブログに更新され続ける“節約のメリット”は、それ自体が心地よい暮らしを証明しています。その筆頭が食生活。 「年金5万円という1か月に使える金額のうち、まずは食費を月1万円と決め、“安い・美味しい・簡単・体にいい”をテーマに、月1万円でできるレシピを考えるようにしました。シニアにとって重要なのは、筋肉をつくるのに大切なたんぱく質。そこで鶏むね肉やイワシ、豆腐といった安くてたんぱく質豊富な食材に、旬の野菜をプラスして、さまざまな味付けで調理するように工夫しました。
すると2か月を過ぎたあたりから、筋トレ代わりに始めた散歩の効果もあってか、体がしっかりしてきたな、という実感があったのです。もともと胃腸が弱く、太りたい一心で頑張って食べても逆にお腹を壊してしまったりと、なかなか体重が増えないことが悩みでした。そんな私が、筋肉がついてきたせいか体重が増え、顔がふっくらとして肌にハリも出てきたように感じます」 さらに食費を抑えるためとの理由もあり、スイーツ類をあまり食べないようにしたことで、長年の悩みだった持病(過敏性腸症候群)もすっかり完治。70歳を超えても食生活を変えることで体は変えられるのだ、ということを身を持って知った紫苑さん。嬉しい驚きを経験しました。
すべての時間を自分の好きなことに没頭できるひとり暮らし。紫苑さんの毎日は穏やかな幸せに満ちています。 PROFILE 紫苑さん ブロガー。コロナ禍の中で年金の少なさに直面、対策を考える。2020年3月から、月5万円の年金生活を実行し始め、お金を使わずに楽しむ生活の工夫をブログ「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」にアップして話題に。著書に『73歳、月5万円でますます快適!「ちょうどいい」を自分で創るごきげんプチプラ生活』(廣済堂出版)ほか。『人生後半のひとり暮らしを穏やかに楽しむ』(主婦と生活社)では、食生活のほか、大好きなおしゃれや、自宅のDIYに関するポジティブな節約生活についても語っている。
取材/石原輝美(smile editors) 撮影/山平敦史
ちゃんと 編集部