「クルルッ」屋根裏から鳴き声と足音 蓋をあけてキャットフードを食べる アライグマ被害ついに住宅にも
■場当たり的な駆除では減少しない 急速に生息域を拡大するアライグマ。専門家はその数を減らしていくためには、地域ごとに生息数を推計することが重要だと訴える。 外来種に詳しい 北海道大学 池田透 名誉教授 「被害が出た、じゃあ取るというような対症療法的な対応ではいつまでもアライグマは残念ながら減少しないと思います。データに基づいてきちんとした計画を立てて、その目標に向かって捕獲していくということが必要なわけです」 人の生活だけでなく、生態系にも悪影響を与えるアライグマ。手がつけられなくなる前に捕獲体制を強化して計画的に駆除するなど、早めの対策が必要だ。 福岡県ではアライグマを優先的に駆除などを行う対象として、今年3月に完全排除に向けた計画も策定した。 駆除の人手を毎年およそ400人増やすなど捕獲体制を強化し、生息数を分析するシステムも開発する予定だという。 ■感染症のリスクも 住宅に近づけないために 最後に、アライグマを住宅に近づけない手立てはあるのか。わたしたちにできることを環境省に聞いた。 ●えさをやったり触ったりしない ●屋外に果実や野菜、家庭ごみを放置しない。 ●屋外で飼っているペットのエサを放置しない。 環境省によると、アライグマは、狂犬病やエキノコックス症、重症急性呼吸器症候群(SARS)など、人に感染する様々な感染症を媒介している可能性があるという。 「ペットとして輸入しそして捨てた」 わたしたち人間の行為がもたらしたツケは大きい。
RKB毎日放送