「クルルッ」屋根裏から鳴き声と足音 蓋をあけてキャットフードを食べる アライグマ被害ついに住宅にも
RKB毎日放送
愛らしい見た目から動物園でも人気者のアライグマ。 しかし今、野生のアライグマが急増し全国各地で被害をもたらしている。 【写真で見る】アライグマ被害ついに住宅にも その被害は、農作物だけにとどまらない。 ■住宅に忍び込んだアライグマ 福岡県南部・久留米市田主丸町。山あいの1軒家に住む女性(60代)は今年4月、庭先が荒らされているのに気づいた。 飼っている愛猫のエサが入った容器のふたがあき、中身は空っぽに。 女性が自宅に設置している防犯カメラの映像を確認すると、映っていたのは、なんと2匹のアライグマだった。 被害にあった女性 「アライグマが庭先の棚に下から飛び上がって。お皿にご飯が入ってなかったからか、猫のエサが入った容器を見つけて。凄い転がして開けようとしてたんです」 防犯カメラは深夜、敷地内に侵入し、棚の上に飛び乗る2匹のアライグマがキャットフードが入った容器を物色する様子を捉えていた。 女性 「これが開けられた容器です。凄い傷だらけになってました」 ■固く閉まっていた蓋をあけられ 固く閉まったプラスチック製容器のふたはこじ開けられ、中身は食べられていた。 ミカンの皮をむいて食べるほど手先が器用だと言われるアライグマ。その後もたびたび女性の住宅に侵入。 ついには、女性が飼っている10匹の猫のために建てた屋外のキャットハウスにも入り込んだ。 アライグマは、猫には目もくれず、皿の上のエサを食べ尽くした。鉄製のキャットハウスは、扉の一部が金網になっている。 アライグマはこの金網部分から侵入したとみられる。女性の目下の心配は、飼い猫への被害だ。 女性 「ここの緑の金網をしていなかったんですよその時は。だからちょっと開いていたんですよね。びっくりですよ。まさかアライグマにこの入口が分かるとは思わなかったです」 ■大量に輸入→捨てられたアライグマが繁殖 特定外来生物に指定されているアライグマはもともと日本にはいなかったが、およそ50年前にアニメで人気に火がつき、ペット用として大量に輸入されたという経緯がある。 しかし、その気性の荒さから飼いきれずに捨てられるケースも多く、野生化した個体がいま生息域を急速に拡大しているのだ。