「クルルッ」屋根裏から鳴き声と足音 蓋をあけてキャットフードを食べる アライグマ被害ついに住宅にも
■足を食べられたカメ 外来種に詳しい 北海道大学 池田透 名誉教授 「アライグマの場合は非常に食性の幅が広い。色んなものを食べてしまいます」 外来種に詳しい北海道大学の池田透名誉教授が、その特性が分かる1枚の写真を見せてくれた。 木の穴から顔を出すアライグマ。 この穴にはもともとフクロウが住んでいたが、その姿が見えなくなった。いつの間にかアライグマが乗っ取っていたのだ。 池田透名誉教授によると、福岡県内で相次いで見つかっている足のないニホンイシガメ(絶滅危惧種)も、アライグマに食べられた可能性が高いという。 外来種に詳しい 北海道大学 池田透 名誉教授 「とにかくありとあらゆる生物にダメージを与える可能性がある。もともと日本にいた在来の生物への影響というのが、やはり非常に危惧されるところです」 ■住宅街でゴミをあさる姿も 専門の業者に駆除を依頼するケースも増えている。 福岡県春日市の住宅街に住む男性は2か月ほど前、ゴミ袋を漁るアライグマを目撃した。 目撃した住民 「全然逃げないんですよ。もう人に慣れているというかですね。まさかこんなところにアライグマがいるんだなって」 近所の住宅でも同様の被害が相次いだため、男性は専門の業者に駆除を依頼した。 住民「ここにいつもゴミを置いていたんですけど、ゴミ箱を倒されて全部開けられて」 駆除業者「アライグマにゴミ袋の中身取られた?」 住民「そうです」 ■駆除に使われるのは・・・ 依頼を受けた業者は、専用の箱罠を仕掛けた。 おびき寄せるために使うのは意外なものだった。 記者「Qなんでエサはキャラメルコーンなんですか?」 害獣駆除などを行うエイケン 渡邉昭彦さん 「アライグマはもともとコーンが好き。あと香りが立つので寄ってきやすいんですね」 この業者が去年1年間に捕獲したアライグマの数はおよそ30頭だったが、今年は6月までの半年でほぼ同数を捕獲。 最近は市街地で捕獲することも増えてきたと話す。 害獣駆除などを行うエイケン 渡邉昭彦さん 「アライグマは下水の中とか色んなところを通ってくるので、街中でも捕まえたことがあります。5、6年前から徐々に問い合わせが来はじめて、年々、倍々くらいの感じで増えています。」