明日ドラフト!元ヤクルト編成部長で阪神スカウトも務めたノムさんの”元側近”が選ぶ「本当に獲得すべき8人」
左腕では隅田に続いて、188センチの長身を誇り、独特の手首の使い方をする法大の山下輝、異色の国立大(筑波大)で最速152キロの佐藤隼輔、創価大の最速152キロの鈴木勇斗、関西学生リーグでMVP&3冠を獲得している関学の黒原拓末、関甲新大学リーグで1試合18奪三振を記録した新潟医療福祉大の桐敷拓真の名前が挙がった。 「鈴木と黒原は共に上背はなく中継ぎタイプだろう。鈴木はボールに伸びがあり、黒原は右打者の外角にも投げ切れる。即戦力で左のブルペンを補強したいチームで鈴木がギリギリ1位指名があるかどうか。法大の山下は手首の使い方が独特でカーブ、スライダーの軌道がいい。馬力がありそうで先々が楽しみなタイプ。法大時代の石田健大(横浜DeNA)を見ているが、比較すると球筋は山下の方がいい。山下よりひとつ評価を落としたのが筑波の佐藤。指がかかって“はまったボール“は素晴らしいが、その確率はまだ高くない。桐敷は、馬力とスタミナが十分で制球力もあり使い勝手が良さそう」 また右腕では「プロに入ってやることが多そうだが、柔らかさがあり、最速152キロのストレートに加えて変化球で腕を振れるようになればバランスがよくなる」という東北福祉大の椋木蓮に注目、スカウトの中では評判のいい法大の三浦銀二はリストから外した。 松井氏は、「チーム事情による」と前置きをした上で、隅田以外の投手を指名するのであれば、慶応大の“大砲”正木智也外野手、“大穴”で上武大のブライト健太外野手の2人の右の長距離打者の上位指名を推す。 「正木は土台がしっかりしていてパワーとパンチが十分。ポイントが近くストレートに力負けしない。スイングスピードが速いからだろう。こういうタイプは変化球への対応が問題とされるが、ストレートと同じタイミングで打ちにいって対応もできている。ストレートを待って変化球を左中間へ運べる。ヒットゾーンが広く逆方向への飛距離もある。バッターとして理想形。楽天に2017年に2位指名された慶応の先輩の岩見雅紀よりは数段上。守備力に懸念はあるが、野手補強が急務のチームは1位でいくべきだろう」 正木は今春の東京六大学で4本塁打、優勝した全日本大学選手権も2本塁打をマークしている。その全日本大学選手権で、注目左腕の隅田からレフトスタンドへ弾丸ライナーを放り込んだのがブライドだ。 「ブライトの魅力はスイングの柔らかさ。天性だ。50mを6秒フラットで走る足の速さもある。時間は欲しい選手だが、素材的には面白い。球団によれば外れ1位もあるだろう」 さらに「スローイングのバランスの良さが目を引く」中央大の古賀悠斗捕手、「強肩で球の扱いが抜群」と守備力を評価する関大の野口智哉遊撃手をリストに付け加えた。