豪雨時の河川「氾濫警戒情報」って何? 水位と洪水予報の関係 #災害に備える
「水位」と「洪水予報」の関係
それでは、それぞれの水位と洪水予報は具体的にどういうものなのか、ここでは危険度が高い順に見ていきましょう。 ■氾濫の発生(レベル5) これは既に河川の氾濫が発生している状況で、確認され次第、「氾濫発生情報」が発表されます。2021年には、広島県三次市を流れる江の川上流で氾濫が発生した時などに発表されています。自治体が避難情報「緊急安全確保」を発令する警戒レベル5に相当する情報です。 ■氾濫危険水位(レベル4) 氾濫の恐れがある水位。「いつ氾濫してもおかしくない」状態です。指定河川では、この水位に達した場合に「氾濫危険情報」が発表されます。また、2022年6月13日からは、3時間以内に氾濫する可能性がある水位に到達する見通しになった時は、予測に基づいて発表するようになります。付近の住民は、この水位に到達したとの情報を知ったら、速やかに安全な場所に避難するべき危険な状態です。自治体が避難情報「避難指示」を発令する警戒レベル4に相当する情報です。 ■避難判断水位(レベル3) 氾濫に対する警戒が必要な水位。さらに水位の上昇が見込まれる場合や、一定時間後に氾濫危険水位に到達することが予想される場合、あるいは避難判断水位に到達した後もさらなる水位の上昇が予想される場合、指定河川では「氾濫警戒情報」が発表されます。自治体が避難情報「高齢者等避難」を発令する警戒レベル3に相当する情報です。 ■氾濫注意水位(レベル2) 河川の氾濫発生に注意を求める水位。この水位に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合、指定河川では「氾濫注意情報」が発表されます。大雨注意報などと同じ警戒レベル2に相当する情報です。 ■水防団待機水位(レベル1) 地元の水防団が待機する目安となる水位。この段階では洪水予報の発表はありません。
避難指示などにも注意
洪水予報は、自治体が発令する避難指示などの基になる情報です。例えば、氾濫警戒情報、氾濫危険情報が出された場合は、高齢者等避難や避難指示が発令される可能性が出てきます。 河川の水位は、今いる場所で雨が降っていなくてもそれまでに上流に降った大雨などで急激に上昇することがあるので、注意が必要です。気になる河川の水位については、国土交通省「川の防災情報」というサイトで確認することができます。気象庁では「洪水予報が出た場合は、避難行動に役立ててほしい」と呼びかけています。