高橋李依は“絶対的ヒロイン”であり続ける 『リゼロ』エミリア役は揺るぎない代表作に
Web小説投稿サイト『小説家になろう』で人気に火がつき、今やアニメの一大ジャンルを築いている異世界ものだが、その代表作として挙げられるのが『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、『リゼロ』)だろう。2016年にアニメシリーズがスタートした同作は現在3rd seasonが放送されており、現在進行形でアニメファンの心を掴んでいる。 【写真】真剣な顔を見せるエミリア 異世界を舞台にしたライトノベルには様々なパターンがあるわけだが、『リゼロ』を『リゼロ』たらしめているのは、異世界ものの鉄板要素を取り入れつつも、主人公のスバルが周囲の死を目の当たりにし、肉体的にも精神的にもひどく辛い経験を乗り越えたうえで、なんとか自分自身も含めて大切な人が傷つかないルートへと終着する、その物語性にある。異世界に転生した主人公は死と向き合い、そして葛藤し、時には最悪な結末へと向かうこともあるが、そこに至るまでのキャラクターの心理描写を丁寧に描いていることで、キャラクターへの感情移入が容易にできてしまう。 また、銀髪のハーフエルフの少女・エミリア、ロズワール邸のメイド姉妹ラムとレム、禁書庫の司書を務める少女の姿をした精霊・ベアトリスなど、多くの個性豊かなキャラクターが登場しているのもポイントである。 その中でもスバルと行動をともにしているのが、本作のヒロインの一人であるエミリアだ。スバルとエミリアの関係性は、スバルが異世界に来てまもなく暴漢に絡まれているところをエミリアが助けたことから始まった。3rd seasonでは聖域での戦いから1年が過ぎ、エミリア陣営が一致団結していたところに、水門都市プリステラへの招待状が届けられ、再び過酷な運命に立ち向かうことになる。スバルはエミリアに一定の好意を寄せており、第40話ではファンの間でも様々な論争を呼んだキスシーンも描かれた。 屈指の人気キャラクターであるレムが毒舌担当である一方で、エミリアは天然かつ世話焼きな性格。第8話にて“死に戻り”を繰り返すあまり疲弊してしまったスバルに対して、優しく寄り添い、膝枕をしてあげるシーンはエミリアの優しさを感じる名シーンとなっている。 そんなエミリアを演じているのが高橋李依である。『この素晴らしい世界に祝福を!』(以下、『このすば』)のめぐみん役や、『【推しの子】』のアイ役、『からかい上手の高木さん』の高木さん役など、近年のアニメシーンで話題を呼んだ作品のメインキャラクターを演じるほか、『【推しの子】』の主題歌であるYOASOBIの「アイドル」のカバー動画が1300万回(※2024年12月3日現在)を超えるなど、声優やアーティストとして高い表現力でファンを魅了している。