経団連次期会長の筒井義信氏 「日本経済発展に向け誠心誠意、努力する」
経団連の次期会長に選出された日本生命保険の筒井義信会長(70)は7日、東京都内で開かれた経済3団体の新年祝賀会後に報道陣の取材に応じ、「十倉(雅和)会長から非常に熱い指名があり、受けることにした。私自身微力ではあるが、日本経済の持続的発展に向けて、誠心誠意、努力してまいりたい」と意気込みを語った。 経団連会長は製造業出身者が就任するケースが多く、金融機関から選ばれるのは初めて。しかも保険契約者を「社員」とする相互会社から選ばれるのは異例だ。筒井氏は「株主や株価がないことで、いろいろな課題に長期的な視点で物事を考えることができる」と強調した。 経団連の十倉会長は産業振興だけでなく、社会課題にも目配りする「社会性の視座」を持つことが重要と説いてきた。筒井氏は「社会性の視座を貫徹していくことに力を尽くしたい」と述べ、十倉路線を踏襲していく考えを示した。さらに生命保険会社の経営者という経験を生かして社会保障改革にも力を入れていくことにも意欲を示した。 筒井氏は現在、経団連副会長を務める。今月14日の会長・副会長会議で正式に内定し、十倉氏の任期満了となる5月29日の定時総会を経て就任する。(佐藤克史)