カブス鈴木誠也が地元メディアからボンズ、ルースらレジェンドに並ぶことを期待されている意外な記録とは?
シカゴ・カブスの“大型ルーキー”鈴木誠也(27)の活躍が凄まじい。17日(日本時間18日)に敵地で行われたコロラド・ロッキーズ戦に「5番・右翼」で先発出場して7回には4号ソロを逆方向の右翼席に放り込んだ。5試合ぶりの一発で6-3とリードを広げてゲームを決めただけでなく、2回には先頭打者として四球を選び、5回一死二、三塁の場面では、申告敬遠で出塁するなどチームに貢献した。これで開幕から8試合連続安打(四球のみの試合を除く)となったばかりでなく、打撃成績は打率.400、本塁打4、打点11、出塁率.543、長打率.960、四球9のすべてでナショナル・リーグの3位以内をキープし存在感を示している。米メディアによる評価も急上昇だが、特に注目されているのが、選球眼と冷静さからくる出塁率、四球の2部門だった。
「相手投手は注意を払って対応している」
ロッキーズの本拠地クアーズフィールドは標高1600mの高地にあり、打球が飛ぶことで知られるバッターズパークである。7回一死から鈴木は、それほどのフルスイングには見えないコンパクトなスイングでゴードゥがカーブを2球続けた後に外角へ投じた149キロのストレートを捉えた。116mの打球はライトフェンスを越えていった。逆方向へのホームランは量産のキーワードである。だが、米メディアが注目したのは、そのパワーだけではなかった。鈴木は2回に先頭打者として四球を選び、4-0のスコアで迎えた5回一死二、三塁には申告敬遠された。その出塁率と四球数に焦点を当てたのだ。 現地局NBCスポーツのシカゴ局は「鈴木は、ボンズ、ベーブ・ルースやテッド・ウィリアムズに遅れずついていけるか」との見出しを取って報じた。 メジャー通算最多762本塁打を誇るバリー・ボンズ、元祖二刀流のべーブ・ルース、打率4割の“打撃の神様”テッド・ウィリアムズというレジェンドの記録と比較されたのは、その四球数である。 記事は「鈴木のペースを落とす唯一の方法は監督が彼に休み(スタメン外れ)を与えるときのようだ。いや、待て。金曜日のコロラドでも彼は代打と出場して申告敬遠の四球を選んで出塁していた」とし、スタメンを外れた15日のロッキーズ戦でも代打起用された際に申告敬遠で出塁していたことを紹介。 「事実として、日本からやって来た大評判の新人は、9試合すべてに出塁し、過去3日間で2つの敬遠を含めて1試合で平均1四球を選んでいる。これには17日の2四球も含まれる。申告敬遠された後の打席で逆方向へ放った本塁打を考えれば、この元日本の打撃王(の鈴木)に対して、投手たちがすでに注意を払って対応していることも無理はないだろう」と、すでに鈴木の存在が相手投手の脅威の対象となっていることを指摘した。