夏のごちそう「パーコー油そば」!うまみ&栄養…疲れた体にパーフェクトな一皿【松田美智子の体よろこぶ夏の麺#4】
(1)豚ロース肉を下ごしらえする 脂の部分に3~4カ所切り込みを入れた豚ロース肉に生麹など【マリネの材料】をなじませ、3時間~ひと晩、冷蔵庫で寝かせる。 ⚫︎ここで一手! 「麹には“生”と“乾燥”があります。生麹はそのまま使えて発酵力が強いため、肉のうまみを増幅させて風味よく仕上げてくれます。生麹は専門店のオンラインショップなどで購入可能です。食材の風味が格段に上がりますから、ぜひ試してみてください」 松田美智子さん愛用の「羽場のこうじ」は、国産米100%使用の生麹。米の芯までしっかりと発酵させているため、肉をやわらかくまろやかに仕上げてくれるとか 「羽場のこうじ」(1kg/税込み780円) (2)もやし、きゅうり、香菜を下ごしらえする もやしは芽とヒゲを取り、熱湯で1分ゆでてザルにあげる。きゅうりは縦半分に切って細めのスプーンなどで種をかき取り、包丁の腹で軽く押し崩して2cm大に切る。香菜は茎と葉は小口切りにし、根の部分は汚れを落としてみじん切りに。こちらはスープで使う。 ⚫︎ここで一手! 「きゅうりは匂いが苦手、という人も多いですよね。これは種を取ることでほぼ解決。また、水っぽさが抜けるので、口あたりがシャキッとします。スープとも絡みやすくなります」 (3)中華麺をゆでる 大きめの鍋に湯を沸かし、中華麺を軽くほぐしながら入れてかためにゆでる。ざるに上げ、ごま油を全体にまぶしておく。 ⚫︎ここで一手! 「中華麺はかたまりやすいので、あらかじめ湯を沸かしておき、豚ロース肉の焼き上がりのタイミングを見つつ、ゆでてください。ざるに上げたら、すぐにごま油を麺にまんべんなく回しかけておくのがポイントです」 (4)豚ロース肉を揚げ焼きにする 豚ロース肉は1枚を4等分にそぎ切りにし、【揚げ焼き用の衣】を混ぜ合わせて肉の両面にまんべんなくまぶす。フライパンに揚げ油を入れ温める。肉を並べて中火に落とし、蓋をして焼く。途中で肉を返し、こんがりと焼き色がつくまで火を通す。焼き上がったら、食べやすいように包丁で斜めに切り込みを入れておく。 (5)豚ロース肉を揚げ焼きする間にスープを作る 小鍋にごま油を熱して火を切る。にんにく、ねぎ、香菜の根、鷹の爪を入れたらふたたび火を入れ、軽く炒め合わせる。香りが立ったら酒、めんつゆ、しょうゆ、白こしょうを加え、ひと煮立ちするのを待って火を切る。 ⚫︎ここで一手! めんつゆは市販のものでもOKですが、「夏麺」シリーズ#1「ぶっかけそうめん」で紹介した自家製めんつゆを使うとさらに美味。冷蔵&冷凍保存が可能なので、多めに作っておくと便利です。 (6)盛りつける 器に中華麺を入れてもやしを盛り、豚ロース肉をのせる。スープを具材ごとたっぷりとかけて、きゅうりと香菜をあしらう。好みでラー油をかけてもおいしい。 「ミニトマトをプラスしてもいいですね。お皿が華やぎますし、酸味がよいアクセントになります」 撮影/鍋島徳恭 取材・文/神史子
松田美智子
1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。近著に『65歳からの食事革命』(文化出版局)などがある。愛犬はタスマニアンラブラドゥードゥルのguguちゃん(3歳) http://www.m-cooking.com/
松田美智子