2025年最高の年男として輝くのは?菅野、中田ら一年一年勝負の89年組と、佐々木、宮城ら進境著しい01年組が年男
新春到来、2025年がいよいよ始まった。昨秋に世界野球「プレミア12」が行われ、来年3月には第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を控える今年。トップチームは主要国際大会が組まれていないが、その分、来春のWBCのメンバーを占う意味では重要な1年となってくる。 【動画】ポテンシャルは超特大!佐々木朗希が見せた奪三振ショーの映像 干支は「乙巳(きのと み)」。いわゆるへび年で、そんな大事な1年を年男として迎える選手たちから、注目株や期待のホープらを紹介していきたい。 24歳となる2001年生まれの選手たちは、まさに今が伸び盛りだ。早生まれを除けば、高卒は6年目、大卒は2年目となる。この世代の顔ともいえるロッテ・佐々木朗希はポスティングシステムでメジャー移籍を目指している。年男として挑むメジャー1年目は当然注目を集める。 国内組で、ポスト朗希として世代を背負う期待を集めるのがオリックス・宮城大弥。佐々木とはプライベートでも仲が良く、23年3月のWBCでは共闘した。岸田護新監督からは、すでに11月の段階で2年連続の開幕投手に任命された。24年は最終登板での不運な雨天コールドも影響し、141回2/3とルーキーイヤー以来となる規定投球回未達。防御率1.91の安定感ながら、7勝9敗とプロ入後初めて負け越した。「オフから責任を持って取り組みたい。全ての面でレベルアップしたい」と話しており、さらにワンランク上の投球をみせれば2大会連続のWBCが見えてくる。 また、高校時代は星稜高を準優勝に導くなど、世代の顔として佐々木と両雄並び立つ存在だったのがヤクルト・奥川恭伸。故障の影響でここ数年は不本意な投球が続いてきた。24年は7試合の登板にとどまり、3勝2敗、防御率2.76。ただ、秘めたポテンシャルが随一のものであることは衆目の一致するところだろう。24年1月1日には、故郷の石川県が能登半島地震で被災。被災地の思いも背負う気持ちは強く「元気を届けたいと思っていたが、できなかった。来年こそ」と唇を堅くかみしめていた。 この世代は投手に逸材が多い。特に23年のドラフト会議では東都大学リーグの投手7人がドラフト1位で指名され、注目を集めた。パ・リーグ新人王となった西武・武内夏暉は輝いたが、それ以外は故障などもあり思うようなルーキーイヤーは過ごせなかった。広島・常広羽也斗、巨人・西舘勇陽は2年目のブレーク候補。手術を余儀なくされ出遅れるが、ヤクルト・西舘昂汰、中日・草加勝は一日も早い復帰が待たれる。東都組ではないが、楽天の古謝樹もさらなる飛躍が期待される大卒2年目となる。高卒組では阪神・西純矢、及川雅貴も一皮むけたい。巨人・井上温大は24年に8勝と飛躍への足がかりをつかんだ。 野手は伸びしろを高く評価された素材型がそろう。ヤクルト・長岡秀樹を筆頭に、中日の石川昂弥と岡林勇希、ロッテ・上田希由翔、楽天・黒川史陽らは勝負の年と言えそうだ。 一回り上の1989年生まれは、36歳シーズンとなる。2001年組と異なり、1年1年が生き残りをかけた戦いとなる。世代の顔的存在の菅野智之は、海外フリーエージェント権を行使してオリオールズ移籍を決めた。佐々木同様、海の向こうで年男としてルーキーイヤーに挑む。 打者の大将格、中日・中田翔は新天地で故障もあり62試合の出場にとどまった。打率.217、4本塁打、21打点と結果を残せなかった。同じ轍は踏めない。 リーグ優勝した巨人で存在感が光ったのが丸佳浩。主に1番に座り138試合で打率.278、14本塁打、45打点の数字を残した。ロッテ・益田直也も守護神としてまだまだ健在だった。44試合で1勝4敗、25セーブ6ホールドで防御率2.59。名球会入りの通算250セーブにあと7と迫っている。 楽天の阿部寿樹と鈴木大地、岡島豪郎もベテランの味を示す。広島・田中広輔、ソフトバンク・中村晃、ロッテ・唐川侑己、巨人・小林誠司、DeNA・伊藤光は巻き返しが求められるところ。中日・岩嵜翔も復活を諦めてはいない。 この世代は24年限りで多くの選手がユニホームを脱いだ。西武・岡田雅利、中日・田島慎二、広島・野村祐輔、ロッテ・井上晴哉、ヤクルト・嘉弥真新也、オリックス・小田裕也ら。生き残りへ、待ったなしだ。 境遇も期待値も異なる2つの世代が年男として臨む2025年。最高の年男として輝くのは誰か。全員がその座を狙っていることだけは間違いない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]