RB入りのローソンは「角田を基準に評価したい」とホーナー。一方、実力示す他チームのルーキーに疑問
フランコ・コラピント(ウイリアムズ)とオリバー・ベアマン(ハース)が、グランプリに出場するわずかなチャンスのなかで達成した結果は、F1への最後のステップとして成り立っているFIA F2の価値に疑問を投げかけている。 【写真】角田裕毅の前でレースを戦ったリアム・ローソン(アルファタウリ)/2023年F1第17戦日本GP アルゼンチン人のコラピントとイギリス人のベアマンは、F2シーズンの大半において、成績上においてはトップドライバーではなかったものの、F1に出場するたびに非常に優れた結果を出し、多くのF1の主要人物たちの注目を集めている。 ■「もはや、F2から実力を判断するのは……」 レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、そのうちのひとりだ。彼は現代のF2マシンでドライバーたちが努力していることにもとづいて、誰が優秀で誰がそうではないのかの判断ができないと率直に認めた。 ホーナーは「いくつかサプライズがあった」と語る。 「最近のF2では実力を読み取るのは難しいと思う。もっとも過酷なコースであるサウジアラビアで、フェラーリに乗り込んだオリバー・ベアマンの仕事ぶりを見ると、彼はベテランのように見えた」 「さらに最近では、ニコ・ヒュルケンベルグというタフなチームメイトを相手にふたたび同じように仕事をこなしたからだ」と指摘する。 一方、ウイリアムズでF1デビューを果たしたコラピントについては、「彼はFIA F2ではほとんど注目されておらず、誰も彼について話していなかったため、完全なサプライズだった」 「その後、彼はウイリアムズに飛び込み、数レースで並外れた活躍を見せ、非常に印象的だった。こうなると、もはやF2での速さから実力を判断するのは難しい」という。 ホーナーはその後、「つまり、彼ら全員を打ち負かしているアイザック・ハジャルが、さらに一歩先を行っているということだろうか?」と疑問を投げかけ、自らの質問に対して「それについても、やはり彼らにチャンスを与えなければ分からない」と、強い信念とともに答えた。 ■ローソンは「彼は最初から速く、タフなレーサー」と期待 しかし、次のグランプリからレッドブルのジュニアチームであるRBは、非常に若く、比較的経験の浅いドライバーを走らせることになる。 アメリカGP以降は、ダニエル・リカルドに代わってリアム・ローソンがドライバーを務める。ホーナーは、このニュージーランド人が自身の能力に対する厳しい試練に直面することをしっかりと認識している。 ホーナーは、「昨年参戦したリアムは、シンガポールと日本で(角田)裕毅に勝った。彼は最初から速く、タフなレーサーだ。それは我々も分かっている。彼は非常に順応性が高い」と注意を向けた。 「今年、彼がレッドブル・レーシングのマシンで我々のために行なったテストは、確かに非常に有望なものだった。裕毅が非常に速いドライバーであることは分かっている。彼は間違いなく1周から引き出すことができる。彼はもう新人ではなく、グランプリレースで4シーズン目を迎えているので成熟しており、今では多くの経験を積んでいる」 結論として、ホーナーは次のように述べた。「角田を基準にして評価する。ダニエルと比較したようにだ。そうして残り6レースでリアムがどのようなパフォーマンスを発揮するかを見るのは非常に興味深いことだろう」 [オートスポーツweb 2024年10月04日]