「子育てに疲れた…」そんな時の《お疲れ回復メソッド》を経験者と一緒に考えてみた【体験談も】
それぞれの立場から子育ての悩みと向き合う二人の専門家、渡邊さんと佐伯さんにも、「子育てで疲れを感じやすい時期」を伺ってみました。 渡邊大地さん 株式会社アイナロハ代表取締役・札幌市立大看護学部非常勤講師 一般企業に勤務後、妻の出産をきっかけに産前産後の男性の役割を模索し、株式会社アイナロハを設立し、産後サポート事業「産後サポート《ままのわ》」を開始。両親学級や父親学級、講演会などで精力的に活動。著書に『赤ちゃんがやってくる!~パパとママになるための準備カンペキBOOK~』(KADOKAWA)など多数。お子さまは中学2年生、小学5年生、小学1年生。 佐伯早織さん ライフコーチ ソフトウェア開発・販売企業やコンサルティング企業に勤務後、出産を経て2022年からコーチングを提供。現在はフリーランスとして、オンラインでコーチングセッションを行っている。ママコーチ仲間と共に、ママ向けの講座やイベント、コーチングを提供するBoshitoを運営中。お子さまは2歳。
渡邊さん:僕の会社では、産前産後のご家庭に向けたサービスの提供をしていますが、お悩みの声をよく聞くタイミングといえば、「生活環境が変わる時」ですね。まず退院直後や里帰り出産からの帰宅後など「人手が一気に減る」タイミングです。今までは他の人がやってくれたことを、自分たちの力だけでやらなければならなくなり、お子さまのお世話にもまだ慣れていないため、疲れを感じるかたは多いですね。 佐伯さん:産前産後は、ホルモンバランスの関係で感情が大きく揺れ動く時期だといわれていますね。もちろん体力的にも、「出産は全治2か月の交通事故に匹敵する」というたとえもあるほどで、回復には時間がかかりますよね。私も産後数か月は心身共にきつかった記憶があります。 渡邊さん:お客さまにお渡ししている「産後目安表」という図にも書いているのですが、産後4週間は授乳以外、家事・育児はできるだけ誰かにお願いしたほうがよい体調なんですよね。その状態の時にがんばろうとすれば、それはしんどいですよね。 他につらさを感じる人が多い時期は、卒乳やトイレトレーニング、ネントレ(決まった時間に自然と眠りにつく習慣を付けるためのトレーニング)など、お子さまの生活習慣を変えようと大人から働きかける時です。トレーニングがスケジュールどおりに進まないと、「どうしてうまくいかないんだろう」「周りでは『うまくいった』という声が多いから焦る……」と思うかたが多いようです。 佐伯さん:確かに……。うちの子は保育園生活が始まってから体調を崩すことが多く、私も休みを取らなければならないため、疲れを感じていました。環境が変わるタイミングは大変ですね。ただ、「大変な思いをしているのは自分のせい?」と思ってしまうと、ますますつらくなってしまいますよね。「大変なことは必ず起こるもの」と受け入れたうえで、それでもがんばっている自分をほめてあげることが「疲れからの回復」につながるのかな、と感じます。