ブシュロンのパリ旗艦店にて、ジュエラーのブティックに宿泊するという特別な体験を。
Boucheron
歴史と物語が詰まった老舗ジュエラーの本店を訪れて! インテリアの意匠、本店でしか見られない美術品レベルのアーカイブ、メゾンを愛し訪れたセレブリティや文化人の残り香など、甘美な世界を堪能できる。 ヴァンドーム広場は宝石商広場と呼ばれている。その先鞭を切ったのは26番地に開店したブシュロンだ。18世紀に騎士シャルル・ドゥ・ノセによって建てられた個人邸宅の建物内で、1930年に歴史建造物に指定された文化財である。1858年創業のブシュロンは160周年に大改修工事を行った。その結果、建築当時のエスプリと佇まいが建物に蘇り、かつてノセ邸のようにオテル・パルティキュリエのすべてがブシュロンの館となった。現在、来店するすべての人はブシュロン家を訪れた友人として温かく迎えられている。
メゾンに受け継がれるファミリースピリット。その極みであるアパルトマンのle 26(ル・ヴァンシス)を覗いてみよう。
どのジュエラーにおいてもVIPのためのスペースは店内に用意されている昨今だが、ここでは驚くことに宿泊もできるのだ。
広場に面して3階を占めるアパルトマンは自然をテーマに室内装飾が施されたダイニングルーム、リビングルーム、寝室、バスルームそして図書室から成る。「このバスタブに横たわって見るヴァンドーム広場の眺めはどこよりも美しい」と、最高経営責任者エレーヌ・プリ=デュケン自らがバスルームの浴槽の位置を決定したという。
メゾンのブティックに宿泊することで、ユニークな顧客体験が味わえるのだ。
またブシュロンはCEOのエレーヌと、クリエイティブディレクターのクレール、経営と創作のトップを女性が占めるメゾンである。そもそも創業者フレデリック・ブシュロンは身に着ける女性を第一に考えることをジュエリー制作において忘れなかったという、いわば女性のためのジュエラー。
1879年に発表されたクラスプのないクエスチョンマークネックレスが素晴らしい一例でもある。待従の手を借りることなく、一人で身に着けられるジュエリーは、ハイソサエティの女性たちから大歓迎された。女性のジュエリー使いの自由を尊重する創業者の精神は、彼女たちによって継承されている。