「爆発的な感染拡大を示す兆候」 東京都の状況、大曲氏「直ちに実効性ある対策を」
東京都は14日、都内の新型コロナウイルスの「感染状況」や「医療提供体制」を専門家らが分析・評価する「モニタリング会議」を開いた。今回の会議では、1日の感染者が2000人を超えた1月7~9日を含む、13日までの1週間の感染状況などを基に分析が行われた。 【動画】東京都がモニタリング会議「爆発的な感染拡大の兆候」
会議後、医療の専門家として会議に加わっている、国立国際医療研究センター病院の大曲貴夫(のりお)国際感染症センター長が取材に応じ、「新規陽性者数が本当に多くて、これまで経験したことがない速さで増えている。その影響もあり、接触歴など不明者の割合が増えている」と危機感を露わにした。 さらに、「これを見ると、爆発的な感染拡大を示す兆候、という水準になっている。これは本当に早く止めなければならなくて、実効性ある対策を直ちに行う必要があると(会議内で)申し上げた」と語った。
都医師会副会長 医療体制は「危機的状況」
同じく会議に同席した東京都医師会の猪口正孝副会長も、「医療提供体制がひっ迫して、通常の救急医療を含めて危機的状況にある。このまま新規陽性者が増えていくと、1週間後には入院患者数が4600人を超えて、そして2週間後には7000人くらいになる」と警鐘を鳴らした。 都は新型コロナ患者用に4000床を確保している。猪口副会長は「(感染者が)いま用意しているベッド数を超えていくが、これだから必ず入院できないという訳ではない」と指摘。「色んなやり方で対応はしていくが、かなりひっ迫した状況にあることはご理解いただきたい」と訴えた。