7府県追加、知事要請ない県も 尾身会長「知事の要請は重要だが……」
政府の新型コロナ対策分科会の会長であり、諮問委員会の会長も兼ねる尾身茂氏は13日、記者会見した。政府は同日、特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象区域に大阪、京都、兵庫、栃木、愛知、岐阜、福岡の7府県追加したが、知事から追加要請がない県も含まれていたことについて記者から質問が出た。 【動画】西村担当相と尾身会長が会見 「緊急事態宣言」11都府県に拡大
尾身氏はまず「知事の要請は重要な要素」と指摘。一方、「私たちは分科会、あるいは諮問委員会の考えは、そういうことはもちろん考慮するけれども、それとは別に客観的に感染状況、医療の体制がある。これは微妙なところ」とも語った。 そして、「知事の要請のない県もあったし、知事の要請と(宣言の対象区域になるかどうかは)必ずしもリンクしていない。むしろ、われわれ分科会としては、そういう部分もあってもしかるべきで、これは国民に説明するのに『知事が要請したから』だけでは(ない)。知事の要請は重い重要な事実だが、われわれ分科会としては十分尊重し、考慮するけれども、それだけに限定しないでもっと客観的にやるというのがわれわれの使命。そういう意味で意見を申し上げてきた」と説明した。
分科会と諮問委員会
尾身氏は、「分科会」と「諮問委員会」の会長を兼ねている。前者は新型コロナウイルス対策について政府に政策提言する会議体。一方の諮問委員会は、緊急事態宣言の発出などをする際の「基本的対処方針」の案を政府から諮られる立場。