【高校ラグビー】東福岡圧勝V 高校日本代表候補CTB深田衣咲が12トライ&10ゴールキック
<全国高校ラグビー福岡県予選:東福岡80-5筑紫>◇決勝◇9日◇ベススタ 2大会ぶり8度目の全国制覇を目指す東福岡が筑紫に80-5で大勝し、25大会連続35度目の優勝を飾った。前回花園を経験し、チームの象徴的存在でもある高校日本代表候補CTB深田衣咲(いさ、3年)のスピード&パワーを生かした2トライなど12トライ、10ゴールキック成功で一蹴した。今季全国無冠も、「ヒガシの冬」にきっちり照準を合わせてきた。 ◇ ◇ ◇ CTB深田が県絶対王者をけん引した。前半29分、ゴール前に蹴ったボールを50メートル走6秒0の快速を飛ばして、自らつかんでトライ。後半15分、今度は春先から10キロ増の強烈なフィジカルで相手3人を吹き飛ばして2本目のトライを奪った。これまで課題だったコンタクト力が飛躍した結果の圧勝で「結果を残すためにやってきた。日本一奪還できるように頑張りたい」と声を弾ませた。 前回大会は桐蔭学園(神奈川)に5-8で惜敗して準優勝だったが、全国屈指の強豪校に変わりはない。だが、今季は順風満帆だったわけではない。新チームは深田ら花園経験者6人を軸にメンバー25人中1年生11人という若さで始動し、2月の福岡新人戦を制した。 だが、今春の全国選抜大会では、まさかの1回戦敗退。6月の九州大会では、大分東明に公式戦初黒星を喫して、大会8連覇を阻まれた。例年10人前後の高校日本代表候補を擁すが、今回は2人のみ。それでも、福岡では敵無しだった。 ただ、藤田雄一郎監督(52)は、花園目標に対して「謙虚にベスト4か8」という。成長過程のチームではあるが、2大会ぶりの王座奪還を虎視眈々(たんたん)と狙う。【菊川光一】 ○…筑紫のSH納冨暉生(あきら)主将(3年)は東福岡の強さに脱帽した。「接点やブレイクダウンは想像以上で、ワイド展開についていけなかった」とガックリ。今春の公式戦に続く2度目の対戦だったが「春の前回とレベルが違った」といい、攻守ともに完敗を喫した。0-66で迎えた後半19分、相手のボールキックチャージのミスから1トライを返すのがやっとだった。