【熱中症の危険な症状4】見逃してしまうと命を落とす可能性も…高体温や頭痛、めまいも注意!
高体温
米国疾病管理予防センターによれば、体温が39度以上に達したら熱中症の可能性がある。プライヤー博士によると、体温は39度未満でも、それ以外の熱中症の症状がある人や、何かおかしいと感じている人が目の前にいるときは、その人の体を冷やし、医療機関に連絡するべき。 なぜかというと、体温計が必ずしも正常とは限らないから。「体温が41度でも、口の中に体温計を差し込むと37度しかないこともありえます」とプライヤー博士。「ちょっと熱いだけ、と思いきや、実際は危険なほど熱いこともあるのです」
汗が出ない、もしくは出すぎる
極端な暑さの中で長時間過ごしていると、体が正常な体幹温度を維持しようとしなくなる。だから、段階的に起こる非労作性熱中症では、汗が止まるかもしれない。 でも、労作性熱中症では、異常なくらい汗が出るはず。「『まだ汗をかいているので、熱中症ではありません』と言う人がいますが、これは間違った理解です」とプライヤー博士。「労作性熱中症では、ダウンするずっと前から、体が体温調節(体幹温度の維持)をしようとして、汗が噴き出すケースもあります」
ガンガンという頭痛
頭がガンガンするのも、熱中症のよくあるサイン。通常は脱水症か、熱中症が中枢神経系に与えた影響のせい。
7.皮膚の発赤
非労作性熱中症でも労作性熱中症でも、体が自分を冷やす目的で血流を皮膚に向かわせるため、皮膚が赤くなる。熱中症の種類によって、肌が異常にベタベタしたり、乾いたりすることも。
熱中症を防ぐには?
熱中症のリスクは、いくつかの対策で最小限に抑えられる。まず、危険な暑さの中で動き回る必要があるなら、水分補給で喉の渇きを潤すこと。現在のガイドラインでは、男性で1日2~3リットル、女性で1日1.6~2.2リットルが摂取の目安※。プライヤー博士によると、ほとんどの人はこれで十分。 でも、アスリートとして強度の高い運動をするときは、発汗量に見合うだけの水分を補給するべき。その量を算出するには? まず、裸で体重を測ってから運動をする。終わったら汗を拭き、もう一度、裸で体重を測る。プライヤー博士の話では、その体重の差が汗によって失われる水分の量(途中で何かを食べたり、トイレに行ったりしない限り)。 キロをリットルに換算したら、それが飲むべき水の量。体重が0.5kg減っていたら、次のワークアウトで500ml弱の水を飲んで。 外気温が上がり始めたら、徐々に体を慣らすのも大事なポイント。日頃から運動している人でも、太陽の下でワークアウトができるようになるまでには時間がかかる。プライヤー博士が言うように、最初の数週間はワークアウトの時間と強度を減らし、徐々に通常の時間と強度に戻せばいい。そうすれば、体が暑さに慣れて、夏のワークアウトを安全に楽しめる。※熱中症警戒アラートが出るほどの高温の時は、外での運動は中止すること。 ※欧州食品安全機関 では、女性1日2リットル、男性1日2.5リットル、英国栄養士会では女性1日1.6リットル、男性1日2リットルを推奨しているそう。日本の厚生労働省では性別によるガイドラインは提示しておらず、1日2.5リットルの摂取を推奨している。 ※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。 ※この記事は、当初2021年に公開されたものを再編集しました。