笹生優花「勝ち負けより、目標は世界一」 全米女子オープン2勝後の“現在地”
◇米国女子◇BMW女子選手権 最終日(20日)◇水原バレーCC (韓国)◇6680yd(パー72) 【画像】笹生優花からにじみ出る不安と気配りと魅力 西村優菜と同組で回った最終日、笹生優花のラウンド中はいつも通りの笑顔が見えた。3バーディ、6ボギー1トリプルボギーの「78」と大荒れの1日でも変わらないが、自らのプレーへの評価はシビアになる。「ティショットも、セカンドも、パターも全部良くなかった」と言った。 前半7番(パー3)ではベタピンのバーディもあった。「まあ、良かったっちゃあ、良かったですけど。バーディが獲れれば、(表面的に)それはいいってなりますけど、きょうは特にいいところはなかったと思います」。常に淡々とした口調の取材対応から感情は読み取りづらいが、決して流されないスタンスに強烈な自負がにじむ。 史上最年少での「全米女子オープン」2勝目を成し遂げた後、日米ツアー8試合(ダブルス戦とパリ五輪を除く)で予選落ちが5試合を数える。9月「クローガー・クイーンシティ選手権」(4位)が唯一のトップ10だ。
キャリアで重きを置くメジャーで再び頂点に立ったことによる心境の変化は、明確に否定する。「(改めて)モチベーションを探す必要もないんです。これが自分の仕事なので。好きで(ゴルフを)やっているし、毎日うまく行くのが普通ではない。『struggle(苦労)』があって、普通だと思っているので」。いいプレーができてもできなくても、日々の練習やトレーニングに向かう足取りが重くなることもない。 「勝ち負けっていうよりは、世界一になるのが目標なので。『こういう選手になりたいな』っていうのがあって、それが引退するまでに達成できるかできないかが(物差しとして)自分の中にある。いまもそれに向かって一歩ずつ前に出ているんですけど、すぐできるものでもないですし…」 日々のスコア、試合の結果への一喜一憂を分かりやすく言葉にすることはない笹生。究極の夢をかなえるため、これまでもこれからも自分の信じた道を行く。(韓国・坡州市/亀山泰宏)