【お正月に観たい映画10選】心もあたたかくなる感動映画ほか
青年たちの友情や、女性同士の連帯…静かな人間ドラマに癒される
エディターT:私が、新年におすすめしたいのは、優しい気持ちになれる映画です。特に、おすすめしたいのが、ギヨーム・ブラック監督が手がけた青春映画『みんなのヴァカンス』。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、優しいシェリフの3人が、ひょんなことから一緒に旅をする話で、登場人物全員がチャーミングで、いい人なんです。ユーモアの効いたセリフの言い回しや気まずいシチュエーションの表現が絶妙で、かつコメディの中に考えさせられるトピックが散りばめられていて、そのバランスが好きでした。南フランスの風光明媚な景色も素晴らしいので、忙しない新年にいいんじゃないかなと。 エディターT:優しい気持ちになれる映画がもうひとつあって、それが、学生時代に何度も観た『スパニッシュ・アパートメント』。 バルセロナへ留学することになった大学生の主人公が、ヨーロッパ各国から来た学生たちとシェアハウスするという話で、いろんな文化を持つ者が、お互いを受け入れて成長していく姿が描かれた作品です。『アメリ』で有名なオドレイ・トトゥも出演しているし、スペインの街並みが美しくて! ライターR:すごく面白そうだし、この映画を観たら、旅に出ていろんな人と交流したくなりそう。
エディターT:あと、山内マリコさんの著書が原作の『あのこは貴族』は、とてもエンパワーされた映画のひとつでした。同じ都会に暮らしながらまったく異なる生き方をする二人の女性が主人公なんだけど、二人がひょんなことから出会い、れぞれの人生に向き合っていく姿が素晴らしくて。観終わった後に、出演者の方や監督のインタビューを読んで、改めてもう一度見返してみるのもおすすめです…! 「あのこは貴族」 ©山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会 ●配信表記:U-NEXTで配信中
働きたくないモードを吹き飛ばす! プロフェッショナルたちの仕事術
ライターR:新年におすすめしたいドキュメンタリー作品は、完璧主義者たちの仕事ぶりを収めたこのふたつ。まずひとつ目は、NYのストリートで道ゆく人のファッションを撮り続けた伝説的フォトグラファー、ビル・カンニガムのドキュメンタリー『ビル・カニンガム&ニューヨーク』。ふたつ目は、著名なデザイナーや写真家、ノーベル賞作家などから支持される、ドイツの出版社“シュタイデル”の創業者を追った『世界一美しい本を作る男 -シュタイデルとの旅-』。ふたりが一切の妥協を許さず、こだわり抜いて仕事をする姿を見ると、やる気スイッチが入る。 エディターK:“やる気スイッチ”が入る映画なら、脚本家・三谷幸喜さんの映画監督デビュー作『ラヂオの時間』。生放送でラジオドラマをやる話なんだけど、次々と起こるあらゆるトラブルを、いろんな部署のプロフェッショナルが、自分の能力を発揮して対処していく姿がカッコよくて。仕事は好きなんだけど、正直、正月明けはちょっと「働きたくないモード」になるよね(笑)。この映画を観ると、「今年もやってやるか!」という気分にさせてくれます。 エディターT:どの作品も気になります! エディターK:そうだね。みんながおすすめしてくれた作品を味方につけて、2025年も健やかに、楽しく過ごしたいね。 ライターR:うん。では、今回はこのへんで。また次回お会いしましょう。 文/海渡理恵 企画・編集・イラスト/木村美紀(yoi)