チリ大統領が南極点を訪問、中南米の大統領として初
(CNN) 南米チリのボリッチ大統領が南極大陸にある南極点を訪問した。チリ政府によれば、中南米の大統領が南極点を訪問したことはこれまでなかった。 【画像】南極でのボリッチ大統領 チリ政府の声明によれば、ボリッチ氏は3日に南極点を訪問。南極の汚染物資の環境モニタリングを拡大するため、「南極星作戦III」と名付けられた2日間の旅程を指揮した。 地元メディアによれば、ボリッチ氏は科学者や軍の司令官、閣僚らとともに、首都サンティアゴから南部プンタアレナスへ移動。そこから、さらに複数の地点を経由して、最終的に、米国が運営するアムンゼン・スコット南極点基地に到着した。 チリは南極大陸の一部について領土権を主張している7カ国のうちの一つ。 ただ、チリは南極条約にも加盟しており、同条約では、南極大陸の利用は平和的・科学的な目的に限ると定められている。 チリ政府によれば、同国は歴史的に南極大陸の北部で科学活動を実施してきたが、現在は、大陸西部へも活動を拡大したいと考えている。 地元メディアによれば、ボリッチ氏は今回の南極点訪問について「名誉」と表現。「これは我々にとって節目だ。チリや中南米の大統領が南極点を訪問するのは初めてだ」と言い添えた。 ボリッチ氏は南極点の訪問について、南極が科学と平和の大陸であり続けるために、チリが行っている関与を示すものだとの見方を示した。