小学生が掘った隧道の通学路!? 「これは廃道の極地」 北海道にある廃道の歴史とは
海岸での事故がきっかけで小学生が隧道を開削
アチョロベツの集落で聞き込みしたところ、隧道は約10年前まで昆布を運ぶために使われていたとのこと。ロープはその時のものだそうですが、「隧道は子どもたちが中心となって掘った」と地元の方は言います。 しかし、昆布森小学校や釧路市中央図書館に、当時を記録した資料は見つからず。石井さんはロケ後も独自で調査を続け、ついに当時の資料を国立国会図書館で発見!雑誌『中学一年コース』に、詳しい情報が書かれていました。 記事によると昭和29年2月、昆布森小学校へ通う3年生の子どもが波にさらわれかける事故が発生。この事故を聞き、子どもたちはショックを受けます。そこで、「僕らの手で、安全な通学路をつくろう。みんなで力を合わせれば、道はきっとできるに違いない」と子どもたちが提案。 安全な通学路を造ることを強く決意した子どもたちは、ツルハシやハンマーを使って開削。大人たちの手を借りながら1年半工事を続け、昭和30年10月に40mの隧道が開通し、念願だった安全な通学路が完成しました。 隧道ができた直後は、子どもたちが何度も往来するほど喜び、郵便配達や買い物も気軽にできるようになりました。 (道マニア・石井あつこさん) 「住んでいる人たちの発展を助け、笑顔を作っていった道の記録を記してくれた。『中学一年コース』を読んで非常に満足し、割岩の廃隧道の探索を終えることができた」 10月8日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より
CBCテレビ