小学生が掘った隧道の通学路!? 「これは廃道の極地」 北海道にある廃道の歴史とは
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニア歴19年の石井あつこさんが、北海道にある"廃道"を巡ります。※廃道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。 【動画】「まるで地の果て」小学生が堀った廃隧道の先にある景色は【6分16秒~】
小学校の通学路!?海沿いにある素掘りの隧道
今回は特別に、石井さんが言う「ずっと行きたかった念願の廃道」の探索に密着させてもらうことに。目的の廃道がある、北海道の釧路へ向かいます。 (道マニア・石井あつこさん) 「一年前に見た新聞の写真がきっかけ。写真を引き伸ばすと、断崖に隧道がある。この隧道を掘ったのは小学生らしい」 石井さんは釧路で撮られたという1枚の写真が気になり、かねてから行ってみたいと思っていたそう。かつてこの道は小学生の通学路として使われ、新聞には「小学生が掘った」と書かれていたとのこと。今も残るその隧道の真相を突き止めるべく、現地へ。 根室市と釧路市を結ぶ道道142号の南にあるアチョロベツの集落から海に沿って、東の昆布森(こんぶもり)を目指します。 (道マニア・石井あつこさん) 「新聞に『昆布森の小学校への通学路だった』と書かれていた。山越えは遠回りなので、海沿いを歩いて学校に行っていたと思う。隧道を掘るなら、昔の地図にある崖記号のところを掘るのでは」 狙いを定めた海沿いの崖へ行ってみると、新聞記事で見た写真と似ている断崖に隧道らしき穴を発見! (道マニア・石井あつこさん) 「おそらく、この穴が写真の隧道」 「割岩(われいわ)」と呼ばれる岸壁には、人力で掘られた跡が残る穴があります。入口付近は波の侵食で削られ、隧道までの高さが3mほどになっていましたが、上っていざ隧道の中へ。 今も貫通しており、「掘ったままの姿が風化し、自然の変化に任せている状態」と石井さん。隧道を抜けると海や崖、砂浜が広がり、高低差のある砂浜と隧道を行き来できるようロープが設置されています。 (道マニア・石井あつこさん) 「この砂浜が廃道の続き。ものすごい景色。独特の風化が生み出した美しさ。まさに、道の極地。日本のカッパドキアですよ」 現実離れしたような通学路に、石井さんは興奮がおさまりません。海沿いにしばらく歩くと、昆布森の産地・昆布森の漁港に到着します。