XRPが5%下落など暗号資産が値下がり──ドル高がビットコインにのしかかる
ドル高がビットコインを含む世界中の通貨や資産に対して重くのしかかり、エックス・アール・ピー(XRP)が年の瀬の暗号資産相場の下落を主導した。12月30日にはアジアの株式市場が下落した。 XRPは本記事執筆時点で過去24時間に5%以上の値下がりを見せ、ドージコイン(DOGE)、ソラナ(SOL)、イーサリアム(ETH)、BNBは最大2%下落した。全体の時価総額は3%下落し、ステーブルコインを除く主要トークンを追跡する指数であるCoinDesk 20(CD20)は3.5%下落した。 米国株は現地時間12月27日に下落し、年末に向けて不確実性が高まる中、投資家がポジションを減らした。アジア太平洋における指数では5日間の上昇が反転し、米国の指数である S&P 500 およびナスダックの先物は、アジア時間の午後時点で米国セッションでの下落を示した。 ビットコインは歴史的に、ユーロを含む主要な法定通貨に対する米ドルの為替レートを測る米ドル指数(DXY)とは逆方向の動きを見せてきた。
ドル高の影響
ドル高は主に、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が1月下旬に就任することを前に起きており、トランプ氏は今後数年間で経済振興の政策をいくつか約束している。 ドルが強くなると、ドル建て資産は暗号資産と比較してより魅力的になる。投資家は、ドル高の環境で利益を生む米国債や株式などの伝統的な投資を好む。 しかし、流動性の低下と投資家の年末の利益確定により、暗号資産の継続的な上昇への期待は薄れている。12月の強気な時期を表す「サンタ・ラリー」は、今月のビットコイン価格が約4%下落したことで日の目を見なかった(データによると、最終四半期でも47%上昇している)。 他には、連邦準備制度理事会による継続的な金利引き下げへの期待が縮小したことが、過去1か月のビットコインと暗号資産の価格下落の一因となっている。