ドイツで急成長の武藤がハリルJに与える化学反応
そして、武藤本人もハリルジャパンでの1トップにも挑戦したいと意欲を見せる。 「海外でやっている以上、こっちでできないわけがない。どのポジションでもできると言われるようにアピールしていきたい。代表では得点から遠ざかっているので、自分が出た以上はしっかりとゴールして勝利に貢献したい」 充実した武藤の表情は、左サイドのポジション争いで武藤をリードしながら、指揮官をして「少し疲れている」と心配させるFW宇佐美貴史(ガンバ大阪)の闘争心にも火をつける。 宇佐美は19歳でドイツへ渡った。2年間で2ゴールに終わり、捲土重来を期してガンバで再出発を切ったのが2年前。同じ1992年生まれの武藤の活躍が、刺激にならないはずがない。 日本代表における武藤のゴールは、アギーレジャパンの第1号となった昨年9月9日のベネズエラ代表戦での一発のみ。空白の時間を埋めんとする成長株の闘志と一挙手一投足が、6月のシンガポール代表戦でまさかのスコアレスドローに終わったハリルジャパンの攻撃陣に化学反応を起こす。 (文責・藤江直人/スポーツライター)