指の関節が痛い、引っかかる…「ばね指」の解決法4選【薬剤師が解説】|美ST
朝起きると指の関節の痛みやこわばりが気になる……。さらに 朝に痛いと感じていたにもかかわらず、日中に家事や仕事で指を使っていると痛みが緩和する。そんな方は「ばね指」かもしれません。ばね指とは指の腱鞘炎(けんしょうえん)で、軽度であれば治りますがひどくなると指が変形することも。今回は無意識でやっているかもしれないNG習慣をお伝えします。
1.そもそも「ばね指」とは?
指が曲げ伸ばしできるのは「屈筋腱(くっきんけん)」の働きのおかげです。屈筋腱とは、前腕にある屈筋と指とをつなぐ腱。この腱が筋肉を伸縮させる働きを促すことで、指の曲げ伸ばしができます。 屈筋腱はスムーズな動きを促す組織「滑膜」に包まれています。この滑膜が何らかの原因で炎症を起こすと、指の動きが悪くなる「ばね指」になるのです。
ばね指になると次のような症状があらわれます。 ■指の引っかかり ■指関節の痛み ■手のひらの指の付け根あたりの腫れ・熱感・痛み ■指がこわばる ■指が伸ばせない ■指をまっすぐにしようとするとカクンと跳ねる 一つでも当てはまる方は整形外科を受診しましょう。ばね指かどうかは、レントゲンや超音波検査で調べるとわかります。ばね指は治療できる疾患です。薬物療法や外科手術などで改善を目指せるため、我慢せず医師に相談しましょう。
2.ばね指の原因は?
ばね指は、関節リウマチなどの疾患で発症することもありますが、日常生活での指の酷使やホルモンバランスの変化も関係があるとされています。例えば「パソコン作業」「テニスやゴルフなどの手に負荷がかかるスポーツ」「鍵盤楽器の演奏」「家事」などで指を酷使することが多かったりすると若い人でもばね指が起こることがあります。またホルモンバランスが変化する妊娠中や出産後のタイミングはリスクが高まります。 しかし、発症リスクが特に高い傾向にあるのは50歳前後の女性です。いわゆる更年期に入ると女性ホルモンのバランスが崩れ、腱や腱鞘(腱を包む組織)の状態が弱くなります。そこに家事やパソコン仕事、スポーツなどで負荷をかけ続けると炎症を起こすリスクが高まるのです。