「技術者を採用できない。誰か手段を教えて」頭を抱える中小鉄道 トラブル続出の背景に深刻な人材難
▽技術者養成に公的機関が関与を アンケートでは、整備新幹線の建設などを担う独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」など公的機関で社員教育ができるようになれば良いと思う分野も尋ねた。ほとんどの会社がこれに回答し、保線や車両、施設などを挙げ、公的機関の関与に期待する実態が浮かんだ。 鉄道は運転士などの人と、車両や線路などのハードのどれが欠けても維持できない。社員数の少ない中小鉄道では自社での技術維持に限界があり、JRの退職者を受け入れたり外注したりしてきた。だが、JR側も人手不足に直面していて、一度退職した社員の再雇用を強化している。 今年1月に発生した能登半島地震では、同機構が職員を派遣して被害状況の調査や技術的なアドバイスを行った。中小鉄道は、こうした現場への直接的な支援を求めていると言える。 国や行政機関の役割は事業者を監督するだけで良いのか。安全を支える鉄道員を養成する新たな仕組み作りが求められている。 【情報をお寄せください】
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