「レッズとブライトンが試合したらどっちが勝つ?とよく想像する」清家貴子が海外挑戦で驚いた最前線の環境と心の支え
今季の視聴者数は3倍に「みんな応援しているチームがある」
――今季はWSLはYouTubeで配信していますが、視聴者数が以前の3倍以上になっているそうです。どうしてそんなに盛り上がっているんでしょう? 清家:こっちの人たちは、みんなフットボールが大好きで、試合をよく見るんですよ。チームメートとの会話の中でも、最初は必ず「どこのチームをサポート(応援)してるの?」と聞かれました。それぞれ、リバプールとかマンチェスター・シティとかチェルシーとか、応援してるチームがあるんですよ。同じように、女子チームを応援するファンの人が増えていることは大きいと思います。 ――自分が所属しているチームとは別に、必ず“推し”のチームがあるんですね。 清家:そうです。みんな、それぞれ地元や、好きな選手がいるチームを持っているんです。フットボールが文化になっている証だなと思いました。例えば、チェルシー推しの人に「自分はリバプールが好きだよ」と言っても、否定したりはせず、「いいねー!」みたいな感じで話が盛り上がるんですよ。 ――浦和サポーターの応援で育った清家選手にとっては共感できる部分もありそうですね。文化も含めて、イングランドのサッカーを吸収している感じですね。 清家:最初はイングランドに「サッカーをしにきた」という感覚で、そういうことを期待していたわけではないんですが、今は毎日が新鮮ですね。文化的にも親しみを感じますし、いろんな選手とサッカーについて会話するのが楽しいです。
美しいビーチやカフェも「一発で好きになりました」
――ブライトンはイギリスで有数のリゾート地と言われますが、美しい海岸線や色彩豊かな街並など、本当に雰囲気がいい街ですよね。実際に住んでみて、どうですか? 清家:初めてメディカルチェックに来た時から本当にいい街だなって感じましたし、一発で好きになりましたね。ビーチがあって明るい雰囲気で、人も優しくて清々しい街です。 ――オフは満喫できそうですね。 清家:家から歩いて10分~15分くらいのところにビーチがあって、そこの近くのカフェがすごくいい感じなんですよ。そこに行ったり、街中を散策したりしています。街においしい日本食のお店があるので、オフにはそこによく通っています。 ――やっぱり日本食が恋しくなるんですね。練習日の食事は基本的にはクラブハウスで食べているんですか? 清家:そうです。食堂が充実しているので、朝昼はクラブハウスで食べています。夕食はテイクアウトもできるので、サラダとフルーツだけ持って帰ることもあります。家ではご飯を炊いて味噌汁を作っていますが、自炊は一日一食で済んでいるので、すごく楽ですね。 ――海外では食事の面で苦労する選手も少なくないと聞きますが、清家選手はあまり苦労していなさそうですね。 清家:そうですね。日本から持ってきたお米はよく食べていますけど、「これを食べないとダメ」みたいなこだわりがあるわけではないので、パスタも食べますし、パンも食べます。ヨーロッパの人は朝はオートミールをよく食べるので、それを一緒に食べることもあります。