平野美宇「目標がかなった1年」パリ五輪イヤーを白星締め Tリーグで開幕12連勝
◆卓球◇Tリーグ(28日、東京・代々木第二体育館) 女子の木下アビエル神奈川は3―1で九州アスティーダを下し、12勝目(2敗)を挙げた。勝ち点を42に伸ばし、単独首位に浮上した。 神奈川は主将の平野美宇が流れを引き寄せた。ダブルスを落として0―1となった第2試合で今枝愛美と対戦し、3―0で快勝。自身にとっても年内最終戦を勝利で終え「今年最後の試合だったので、まず勝つことができて良かった。チームとしても接戦だったけど、勝利で終われて、いい締めくりができた」と納得の表情で振り返った。 平野はこれでシングルスで無傷の12連勝とした。今季はパリ五輪直後に開幕。同じ会場で行われた8月25日の女子開幕戦を「全然休みがなかったので、すごい嫌だなと思いながら試合をしていたのを思い出した」と懐かしみ、「最初は気持ちの切り替えが難しい時もあったけど、こうしてTリーグをしながらどんどん成長することができている。日本のファンのみなさんの前で試合ができるのは幸せなこと。1試合1試合頑張っていたら、こういう結果になった」と振り返った。 今年はパリ五輪で悲願のシングルス初出場を果たし、団体で銀メダルを獲得した。2月の世界選手権団体戦や10月のアジア選手権では団体で中国から白星もつかんだ。「今年は結果が得られたというのが一番。今まで団体戦の大きな大会で中国選手に勝ったこともなかったし、勝ちたいなと思っていたのが、かなえられた。パリにシングルスに出たいなと思っていて、それをかなえることができたので、今まで目標にしていたものがかなった1年だった」と充実した表情で総括した。 年末年始は3日間のオフを挟み、年明け1月2日に始動予定。TリーグやWTTを経て、全日本選手権(21日開幕・東京体育館)に臨む。前回大会は伊藤美誠(スターツ)との五輪シングルス代表争いの決着の場となった全日本だが「今年はあまりいろいろ考えずに試合ができると思う。シンプルに勝ちたいという気持ちを持って臨める」と8年ぶりの優勝へ、静かに闘志を高めた。
報知新聞社