【101歳。ひとり暮らしの心得】人の欠点を気にし始めると、イライラの種は尽きない〈人のいいところだけを見る〉が幸せに生きるための極意
101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが綴った、毎日の小さな喜びを大切に、前向きに悔いの残らない時間を過ごす生き方。エッセイ集『101歳。ひとり暮らしの心得』(中央公論新社)から幸せな暮らし方の秘訣を紹介します。 * * * * * * * <生きていることが楽しくなる秘訣> ◆人の欠点には目をつぶり、いい面だけを見るようにする かつて夫から、「人の欠点は、見えても見るな。いいところだけを見るようにしろ」と言われたことがあります。 世の中には、欠点のない人なんていません。どんな人にも、いいところもあれば、悪いところもあります。自分だって欠点がたくさんあるのだから、お互いさま。 もし人の悪い点に気づいたら、心の中で「自分にも同じような面があるかもしれない。気をつけよう」と、自らへの戒めにすればよいのです。 「まぁ、人はいろいろだし。それにあの人は、こんないいところがあるのだから」と、その方の美点だけを見るようにすると、イライラしないですみます。逆に人の欠点を気にし始めると、イライラの種はつきません。 すると腹が立つことも多く、日々面白くない気分でいることになります。 そう考えると、「人の欠点は、見えても見るな。いいところだけを見るように」というのは、人付き合いのコツであると同時に、幸せに生きるための極意と言っていいかもしれません。
吉沢久子
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