出さなきゃよかった…。アーセナル退団で化けた元アカデミー選手6人。クラブと代表で大成功を収めた選手たち
MF:イスマエル・ベナセル(アルジェリア代表) 生年月日:1997年12月1日 現所属:ミラン(イタリア) アーセナル在籍期間:2015年夏~2017年夏 2023年は負傷に悩まされる1年間となったが、イスマエル・ベナセルがミランの主力選手であることは変わりない。2023/24シーズン終盤にパフォーマンスが戻ると、ゲームキャプテンを任された2試合でゴールを記録。復活を印象づけた。 彼も短い期間ながらアーセナルの在籍経験がある。ベナセルは2014/15シーズンにリーグ・ドゥ(フランス2部)に所属していたアルル=アヴィニョンにて、17歳という若さでトップチームデビューを果たしたが、チームは3部へと降格。この活躍に目をつけたアーセナルに引き抜かれた。 すぐにU-23(現U-21)の主力へと定着すると、初めてトップチームの試合でベンチ入りしたシェフィールド・ウェンズデイとのリーグカップ4回戦にて、思いがけない形でデビューする。先発のアレックス・オックスレイド=チェンバレンが5分、彼に代わって途中出場したセオ・ウォルコットも19分に負傷交代するとベナセルにチャンスが回ってきた。 しかし、結果的にデビュー戦がトップチームのメンバーに含まれた唯一の試合となり、この急遽のデビューがトップチーム定着に繋がることはなかった。それでもU-23ではゲームキャプテンを任されるなどユースレベルでは結果を残し、2016年9月にはアルジェリア代表デビュー。2016/17シーズン後半戦のリーグ・ドゥのトロワへの期限付き移籍も成功を収めた。 迎えた2017年夏にベナセルは当時セリエB(イタリア2部)に所属していたエンポリに100万ユーロ(約1.6億円)の移籍金で完全移籍。ここからの活躍は記憶にも新しいだろう。1年目から絶対的な主力へと定着してセリエA昇格に貢献すると、2016年夏に行われたアフリカ・ネーションズカップでアルジェリア代表の優勝の立役者となり、大会MVPを受賞した。 大会後に1720万ユーロ(約27.5億円)の移籍金でミランに引き抜かれると、2021/22シーズンのセリエA優勝を経験。名門復活への歯車の一員となり、3シーズンぶりの優勝を目指す今季も開幕からスタメンに名を連ねている。