マリーゴールドの大器・後藤智香 プロレスデビューから3カ月
「皇希を一番のライバルとも思ってます」
第2戦の大阪では、ビクトリア弓月と対戦し引き分け。旗揚げは元アクトレス同士の試合だっただけに、これが事実上のプロレスデビューと言ってもいい。前団体から新天地を求めた弓月をレスラーのライバルと感じ、第3戦では初の外国人選手(マイラ・グレース)を相手にシングル&自力初勝利を挙げた。 高橋奈七永の「パッションマッチ」も経験。ジュリア「カウントダウン」の相手にもtWintoWerで抜てきされた。旗揚げから地方巡業、両国国技館でのビッグマッチ開催など環境が一変した激動の3カ月。もちろん、ここから先がプロレスラーとしての本番だ。出場者決定戦を制し、8・31大阪で開幕するシングルリーグ戦「DREAM*STAR GP2024」へのエントリーを勝ち取った。 「初めてのリーグ戦で、しかもシングル。もうやるしかないって気持ちですね。しっかりと爪跡を残したいです。旗揚げのときにはエースになりたいとかまったく思い浮かばなかったけど、新しいエース像を見せたいと思えるようになりました。ここ2、3カ月で遠慮なくガツガツ行こうとの気持ちが芽生えましたね。いま、未来さんがユナイテッド・ナショナルのベルトを巻いてるじゃないですか。私がこのベルトを未来さんから取ったら、マリーゴールドの景色がガラッと変わると思うんです。ベルトもそうだし、皇希を一番のライバルとも思ってます。tWintoWerで一緒にやっていて、いつも先に取り上げられるのは皇希の方。そこに嫉妬もあるし、私だって負けてない。メチャクチャ意識します」 プロレスラーとしての目標が見えてきた後藤。達成に近づくためにもさらに技術を磨く必要があるだろう。たとえば、長身を生かした大技も完全に自分のものにしたい。そのひとつが、ジャイアントスイングだ。 「誰のアドバイスかは忘れてしまいましたが、アクトレス時代から使ってます。アクトレスのときに最高24回、まわしました。反時計回りの左回転? そういうの考えたことなくて、初めてやったときが左だったからじゃないですかね。アクトレス時代から『(ふつうと)反対なんじゃない?』とも言われてましたけど。たまに右回転もやりますが、いまは左に回してます。やっているときは、自分でもどっちだかわからないくらい無意識ですね(笑)」 入場時の掛け声が「あっちかー? こっちかー? ゴチカー!」なら、ゴチカのジャイアントスイングは「右か?左か?」。いずれにしても、後藤のポテンシャルを体現するスケールの大きい技であることは間違いない。今後の成長に伴い、キレ、威力ともさらに増していくのではなかろうか。期待の大器が、マリーゴールドのキーパーソンだ。 インタビュアー:新井宏
プロレスTODAY