「総理、また散髪かよ」密着記者も驚く2週に1回ペース 岸田首相は歴代で最も床屋好き?一体なぜ?
民主党政権に目を転じれば、野田佳彦元首相は5週間に1回ほどのペース。組閣の翌日いわゆる「千円カット」の店を訪れ、約10分で散髪を済ませた。その後は、議員会館内にも店舗を持つ理容室の都内店などを経て、在任途中からは首相官邸に程近いホテル内の店に落ち着いた。菅義偉氏と同じ理容室だ。 鳩山由紀夫元首相は266日の在任期間中、散髪に出かけたのは4回だった。自宅から比較的近く、普段から通うなじみの店だったようだ。 一方で福田康夫、菅直人両元首相は、首相動静に「散髪」が出てこない。菅直人氏の事務所によると、長年知人に頼んでおり、首相の居住スペースである公邸で時折切っていたという。現在も同じ知人に自宅まで来てもらい、髪を切っているそうだ。公邸から外出しなければ、首相動静に記録を載せるのは難しい。福田氏の場合も在任365日、髪を切っていないとは考えられないので、自宅で散髪していたのだろうか。 ▽ライオンヘアーと岸田首相、勝負の結果はいかに
髪形がトレードマークと言えば、「ライオンヘアー」の小泉純一郎元首相だろう。長めの銀髪を左右にかき上げたような独特の髪形が、ライオンのたてがみに例えられた。小泉氏の地元・神奈川県横須賀市の理容室で1980年代に編み出された。 小泉氏もライオンヘアーの維持には気を使っていたようだ。首相官邸近くのホテル内にあった老舗理容室に、2週間に1回ほどのペースで通い詰めた。かつては連合国軍総司令部(GHQ)の最高司令官マッカーサー元帥も訪れた店だ。 小泉氏と岸田首相が肩を並べる散髪の頻度。在職日数を散髪回数で割ると、1月末時点だと岸田首相が小数点の差でわずかに多い計算となり、「軍配」が上がった。 ▽最長記録に到達、狙ったのではなく仕事に追われた結果 ところで、それほど散髪好きの岸田首相が、2週間に1度のルーティンを6回だけ崩している。どんな事情があったのだろうか。 うち4回は、2023年5月の先進7カ国首脳会議(広島サミット)や、ヨーロッパ歴訪といった外交日程が理由だ。散髪から2週目に当たる週末にこうした予定が入ると、次の散髪を3週目に回すという、単純な延期だった。