料理研究家が直伝!ヴァイツェンを仕込み水につくる小麦×小麦のクラッカー
クラフトビールとは、小規模な醸造所(ブルワリー)で作った手作りのビールのことと位置付けられています。クラフトビールは小規模生産できるため、地元の名産を使ったり、これまでにない味のビールを開発したりと、さまざまな種類があるのが大きな特徴です。今回もクラフトビールをご紹介しつつ、余ったビールを使ってつくれるおつまみをご紹介します。(吉川愛歩:編集者・ライター、写真:今別府紘行) 【写真】ヴァイツェンを仕込み水につくるクラッカーの材料 ■ ヴァイツェンとは? 南ドイツ発祥のビール 今回ご紹介したいのは、「ヴァイツェン」という種類のクラフトビール。南ドイツ発祥の伝統的なスタイルで、ドイツ語で「小麦」という名前のとおり、小麦麦芽を50%以上使用したものをいいます。 一般的には大麦麦芽を使用しますが、小麦麦芽を使うとフルーティーでバナナのような香りになるため、ホワイトエールともよばれています。
■ 小麦と小麦が相性ばつぐんなおつまみ ヴァイツェンには、大きく分けて4種類あります。 1. ヘーフェヴァイツェン ヘーフェとは「酵母」のこと。酵母が入っている、ろ過していないビール。白く濁っていて香りが強い一方、苦みは少なく、泡立ちが豊かです。 2. クリスタルヴァイツェン 酵母をろ過しているビール。すっきりとした味わいで、金色が美しく、クリスタルという名前にぴったり。喉越しがよく、フルーティー。 3. ドゥンケルヴァイツェン 焙煎した大麦麦芽を使っているため、色が濃いのが特徴。バイエルンの伝統的なビールで、濃厚で風味が強く、力強い味わいです。 4. ヴァイツェン・ボック アルコール度数が高く、冬に飲まれることが多い。ボックとは南ドイツで作られる濃い伝統的なビールのことで、ヴァイツェンのよさとボックのよさを兼ねそなえたビールです。 そんなヴァイツェンに合わせたいのは、小麦粉を使ったクラッカー。ヴァイツェンには小麦がメインに使われているので、クラッカーのほかにも、タルトやパイ、クリームシチューなど小麦を使ったお料理が合います。