【解説】捜査大詰め…裏金事件どうなる? “刷新本部”安倍派9人に疑惑 問われる“政治への信頼” …派閥の解消は?【#みんなのギモン】
この9人について、岸田首相は13日、次のように述べました。 岸田首相 「特定の人間を排除するというような、排除の論理は適切ではない」 刷新本部のメンバーから外さない、という考えを示したのです。 なぜ、このような人たちを起用したのか。起用の基準について、岸田首相は「党の執行部を中心として、中堅・若手の意見を反映させるという観点から、歴代の青年局長や女性局長の経験者などの若手に加わってもらった」と説明しています。 実際に、岡田前地方創生担当相と野上元農水相は党の幹部ですが、そのほかの議員は全員、青年局長や女性局長の経験者となっています。
■“刷新本部メンバー”の安倍派議員…事前連絡なかった人も
そもそも、事前に調べるといったことはなかったのか。取材によると、安倍派の議員の中には、事前連絡すらなかった人もいるといいます。つまり、「政治資金収支報告書にはちゃんと記載していましたか?」、「あなたは大丈夫ですよね?」というような確認は、事前にはなかったとみられます。 党内からは「残念だ」という声があがる一方で、「安倍派を排除せずに入れた時点で、こうなることは想定された」というような声もあります。“わかっていた結果ではないか”というふうに受け止める向きもあるということです。
■派閥を離脱しないままの幹部も…35年前の決意どこへ?
今後、刷新本部でどう解決策をまとめていくのか、というところですが、「35年前の決意どこへ?」という2つ目のポイントをみていきます。 実は、かつての「政治改革」を振り返ってみると、1988年のリクルート事件の後に、自民党は一度、「政治改革大綱」というものをまとめています。 その中には、派閥について、「総裁、副総裁、幹事長、総務会長などは、在任中、派閥を離脱する」と明記されています。ただ、実際のところ、岸田首相は先月まで派閥に所属していましたし、麻生副総裁や茂木幹事長も派閥からは離脱していなくて、結局のところこのルールは守られていないのです。
■反発が予想される「派閥の解消」は?
では、具体的にどう解決していこうと考えているのでしょうか。 今後のスケジュールについては、刷新本部では今月26日までに中間とりまとめを行う方針で、下記のようなことが検討事項として考えられる、といわれています。 ◆「派閥推薦人事」のとりやめ ◆閣僚・党幹部の「派閥離脱」 ◆「派閥パーティー」の禁止 ◆派閥の解消 なかでも、おそらく最も反発が大きいだろうといわれているのが「派閥の解消」です。 高まる政治不信を払拭することができるのか、というところが大きく問われています。