【解説】捜査大詰め…裏金事件どうなる? “刷新本部”安倍派9人に疑惑 問われる“政治への信頼” …派閥の解消は?【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
自民党の派閥の政治資金をめぐる事件で、捜査は大詰めを迎えています。そこで、15日の#みんなのギモンは「捜査大詰め 裏金事件どうなる?」をテーマに取り上げ、次の2つのポイントを中心に、日本テレビ・菅原薫解説委員が詳しく解説します。 ●刷新本部9人に疑惑 ●約35年前の決意どこへ?
■安倍派“裏金化”の総額は6億円規模か
あらためて、この問題を整理します。 自民党の安倍派は、政治資金パーティーの収入の一部などを政治資金収支報告書に記載していない疑いで、強制捜査を受けています。 所属する議員の大半が、記載のない“キックバック”を受け取っていたとみられていて、総額は、2022年までの5年間で5億円にのぼるとみられています。 さらに、所属議員がパーティー券収入のノルマ超過分を派閥側には納めず、自分の収入にしていた、いわゆる「中抜き」の総額が1億円前後にのぼるとみられていて、裏金化された総額は6億円規模になるとみられています。 また、安倍派だけではなく、二階派は、派閥側が政治資金収支報告書に記載していないパーティー券収入の総額が、あわせて2億円を超えるとみられています。
こうした事件を受け、自民党は、政治資金の透明化や派閥のあり方などについて議論する総裁直属の機関、「政治刷新本部」を発足させました。 約40人の議員のうち、渦中の安倍派からは無派閥とならんで最多となる10人が加わり、今月11日に初会合が開かれました。
■自民党「政治刷新本部」メンバーの安倍派9人が…
ただ、「政治刷新本部」については、さっそく問題もあらわになっています。 この刷新本部のメンバーである安倍派所属の議員10人のうち、9人が派閥側から政治資金収支報告書に記載のないキックバックを受けたり、ノルマ超過分を派閥側には納めず、自分の収入にしたりしていたとみられることがわかったのです。 金額は、2022年までの5年間で、それぞれ数十万円から数百万円とみられます。岡田直樹前地方創生担当相が最も高額なほか、野上浩太郎元農林水産相も含まれています。