体力オバケ・4歳息子の持久力に悩む母親が70代女性から学んだ「子育ての悟り」
休日、子どもたちの鬼ごっこに参加したら……
その日は朝から天気もよく、私も息子も体調はバッチリで、「今日は時間も体力もたっぷりあるし、ダイエットがてら思い切り息子と公園で遊んでこよう!」と張り切って家を出発しました。 子育て中の方なら実感されると思うのですが、子どもと遊ぶって、想像以上に体力使いますよね。私は学生時代、運動部系ではなく吹奏楽部。いわゆる文化部系でしたが、吹奏楽部って実はとても体育会系なのです。腹式呼吸をマスターしようと毎日寝る前に50回は腹筋をしていましたし、楽器運びでは率先してティンパニ(太鼓のような打楽器)のような大きなものを選んで、さらに学校なので階段を使って運んでいました。運動部並みの体力も必須の部活だったのです。そのため、学生時代から体力には割と自信がある、と思っていました。ところが、32歳から始まった子育てを通じて、己の体力のなさを痛感する日々を送っています。 この日も昔の体力があるテンションで、威勢よく息子と公園へ向かいました。公園に行くと、同じ園に通う年上の男の子たちがすでに遊んでいて、「ねぇ、一緒に鬼ごっこしよう!」と息子を誘ってくれたのです。流れで私も一緒に鬼ごっこに参加することにしました。 私は子どもが大好きなので、誘われるとついつい全力で遊んでしまうのですが、彼らの持久力を甘く見ていました。広い公園を端から端まで駆け回り、私の腰の高さくらいある段差もひょいひょい登っていく子どもたち。息子はまだひとりでは登れないので、毎度15キロを抱きかかえる私。あっちへ行きこっちへ行き……、まるで中学生の頃の体力検査「シャトルラン(往復持久走)」を思い出しながら走り回っていました。ちょっとでも休もうものなら「ママ、はやく!一緒にきてよ!」と息子に急かされ、気づけば私の額、いえ顔全体が汗だくに……。
永遠に遊び続ける“体力オバケ”の息子
一方、一緒に走り回っている男の子たちのママはみんなで井戸端会議に夢中。今年の4月から新しい園にかわったため、公園で井戸端会議ができるほどのママ友が出来ていないうつ子でした……。寂しいとです。がんばるとです。そんな寂しさと汗臭さを漂わせながらも、やっと鬼ごっこも終わり、少し休憩がてら水分補給タイム。ホッとしていると「ママ、ブランコ乗りたい」と赤い幼児用のブランコを指さす息子……。 ブランコって、ママにとってはつらい遊具ではありませんか!? ブランコに乗っている息子は一切体力を使わずにゆらゆらしているだけで、ママはブランコをひたすら押し続ける……。子どものうれしそうな姿をみれば、がんばって押したくなるのですが、少しずつ、じわじわと体力を奪っていくのです。しかもイヤイヤ期がまだ終わっていない息子の「もういいよ」の言葉が聞こえるまでエンドレスに押し続けなければなりません。さらに無情にも「ママ? もっと高く! もっと強く押して!」とゲキも飛ばしてきます。「ママもう限界だよ~」の声も息子には届きません……。 こうして体力が奪われ、ヘトヘトになるのはそう……親の私だけ。夜早く寝てもらうために公園で息子のエネルギーを発散させよう、と思っていたのですが、夜早く寝るのはそう、私です。というか、すでにもう公園にレジャーシートを敷いて寝てしまいたい……。そのあともあれこれ遊具につき合わされ、帰宅する頃にはすっかり疲労困憊。それでも息子の体力ままだまだ有り余っていて、家に着くとこう言い放ったのです「ママ! 戦いごっこしよう!」と……。神様、私に無限の体力を、20代の体力をください、と祈らずにはいられませんでした。 このときの出来事をX(旧Twitter)でポストしたところなんと約2万件もの“いいね”とコメントをたくさんいただきました。 「わかりすぎます!」 「子どもとでかけると親がヘトヘトになる……」 「子どもは元気なのが一番だけど、子どもが元気なほど親の元気は奪われていく」 「小学校に入る頃になるとついていけなくなります……遠い目」 といった共感コメントばかり……。みなさん、子どもの体力オバケに日々奮闘されているのだなと……。私のようにズタボロになっている全国のママさんパパさん……、毎日お疲れ様です、私たちぃぃぃ!!!