「40代」と「20代」の平均年収にはどれだけの差があるのでしょうか?昇給率についても教えてください。
新入社員の給与が年々上がっている、というニュースが頻繁に報じられています。そこで新入社員の平均年収や20代と40代の平均年収の比較データを紹介します。また、昇給率が異なる形態や業界などを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
20代と40代の平均年収
国税庁がまとめた「令和5年分 民間給与実態統計調査」に基づき、年齢階層別の平均給与を表1にまとめました。 表1
出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成 男性は年齢に伴い平均年収も上がっていますが、女性はほとんど差がありませんでした。年齢だけを見ると年収は高くなるものの、女性は年収の差を感じにくいのかもしれません。
新入社員の給料の推移
東京労働局職業安定部がまとめた「学卒者の初任賃金」によると、令和5年3月新規学校卒業者の初任給の平均額は、大学卒21万2500円(前年比1.2%増加)、短大卒20万円(前年同)、専修卒20万円(前年同)、高校卒18万3300円(前年比1.8%増)という結果でした。 今の40代が新入社員だった20年前のデータと比較した結果は、表2の通りで、いずれも20年前と比較すると増えていることが分かります。 表2
出典:東京労働局職業安定部「学卒者の初任賃金」をもとに筆者作成 なお、大卒初任給で最も高かったのは産業別では「金融業、保険業」で23万円(前年比7%増)、職業別では「専門・技術」で21万7000円(前年比1.4%増)でした。一方、最も低かったのは産業別では「医療・福祉」の20万2900円(前年比3.4%減)、職業別では「事務」の21万円(前年比0.7%増)でした。 産業や職業によって初任給に差があることが分かります。
産業別の平均給与
厚生労働省がまとめた「令和5年賃金構造基本統計調査」による産業別の賃金の平均給与について、トップ3とワースト3の20~24歳、40~44歳、年齢計をまとめた結果は表3の通りです。 表3
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成 20~24歳の賃金はあまり大きな差は見られませんが、年齢が上がると大きく差が開くことがわかります。業界によって収入に差が出てしまうようです。