「あ、危ない!」意外と多い“駐車場”での事故に要注意。子どもの命を守るために親が気を付けないといけないこと
ドライバーはバックする「前」に確認を
ドライバーは駐車する時、駐車枠にバックで入れることが多いよね? でも、後ろの安全確認が十分できている人はとても少ないんだ。停めるところを振り返って確認するより先にバックし始める人がほとんど。あと、左にバックする時は左側、右にバックする時は右側のサイドミラーはしっかり確認してても、反対側のミラーや後ろの確認ができてないことも多い…。 「バックモニターを見てるから大丈夫」って言う人も多いだろうけど、バックし始めてから画面に後ろの映像が映るまで、機種によってはすこーし時間がかかる。でも、映像が出る前にバックしている人が多いから、その間も事故の元なんだ。ドライバーは「バックする“前”に、安全確認」だよ!
歩く時は子どもだけにしない
バックする車とぶつかる事故は、高齢者と子どもに多く起こってる。高齢者は歩く時に足元を見ていることが多いから周りの車に気付かないことが多くて、子どもは背が低いから、ドライバーから見えない「死角」に入りやすい。 だから、駐車場では、子どもを1人にしないで! 降りる時は大人が先、乗る時は子どもが先。どうしても駐車中の車のそばを通らないといけない時は、中にドライバーが乗っていないかも確認しよう。 バックするのを知らせるためにハザードランプで合図することも、大人は分かっていても、子どもは教えていないとランプに気付いていないことも多いんだ。パパママは、小さい子は手をつないで、小学生でも低学年のうちはとっさの時に手をつかめる距離でいてね。 【POINT】 ・駐車場での事故は、警察のデータよりたくさん起こっているよ。 ・ドライバーは、バックで駐車しはじめる「前」に後ろの安全確認をしてね。 ・車から降りる時は大人が先、乗る時は子どもが先だよ。 ・駐車場では手をつなぐか、すぐ手をつかめる距離で歩こうね。 いそっぷ社『子どもを全力で守る本』P24~27より
〈著者プロフィール〉
中井宏/1982年香川県生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科 安全行動学研究分野 准教授/同研究科附属 未来共創センター 子どもの安全ラボ 代表。交通安全や学校安全に関する心理学的研究を中心に、特に社会の安全に寄与しうる研究を進めている。文部科学省中央教育審議会・初等中等教育分科会の学校安全部会(第11期)臨時委員や警察庁・教習車両及び教習カリキュラム等の在り方に関する調査研究委員を務める。 岡真裕美/1980年香川県生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科附属 未来共創センター 子どもの安全ラボ所属。大学卒業後、電機メーカーに入社、その後中高国語科教員へ。2012年、夫が子どもの水難事故に遭遇し救助死したことから、なぜ子どもが川へ入ったのか、防ぐ手段はなかったのかなど様々な思いが募り大学院に入学し「子どもの安全」について研究。現在、全国の保育・教育関係者、子育て中の保護者等に子どもの事故予防について講演や啓発活動を行う。