「誰かのためになりたい」乳がん闘病中の梅宮アンナさん、クリスマスイブに祈りを込めて 乳房全摘後に痛くて悲しくて涙 富山で単独インタビュー
Q髪の毛が抜け たとき、ショックでは? 梅宮アンナさん「私の抗がん剤は髪の毛が抜けますと言われて、最初はどうしても受け入れられず、髪の毛なくなるぐらいだったら抗がん剤をやめたいと思いました。治療前は髪の毛のことばかり考えていましたが、いざ始まると髪の毛がごそっと抜けるのを体験したいと思いました。それが体験できなかったら逆にもったいないかもと思って…。そして、ある日突然シャンプーして流していた瞬間に髪の毛がごそっと取れました。落ち始めたらもう止まらない、ずっと抜け落ちました。その光景を見た母が泣いちゃって…。あの光景は多分一生忘れることはないです」 Qウィッグやまつげを相当前から準備をされたそうですが 梅宮アンナさん「私の場合は、仕事をしていく上で『ウィッグ』は必要不可欠になると思って、ネットで勉強しましたお店側からも連絡してくれることもありました。自分がつけているのは8万円ぐらいです。日本は遅れていて、アメリカではウィッグ専用美容室があり、色もたくさんあって、その人に合ったものをスタイリストさんが選んでくれる。日本は『がん』だということを言えない社会になっています。言ったら生活が変わったり、相手の態度が変わったりしてしまう。そういうことを自分が『がん』になって初めて知りました。それは良くないと思っていて、私がどこまでやれるかわからないけども、そういう社会を変えていきたいと思っています」 ■誰かのために発信を続けたい… Q誰かのためになりたい、発信したいという気持ちが強いんですね 梅宮アンナさん「一番世の中に伝えたかったのは、抗がん剤治療をしていても、仕事ができるということです。『がんになりました。治療に専念します』と言って、治療が終わってからまた出てくることが多いですが、その間、どんな治療をしているのか、どんな思いだったのかということを私は知りたかった。抗がん剤はがんを退治してくれるものだけど正常な細胞も死んでしまう。髪の毛が抜けたりとか爪も黒くなったり、皮膚がカサカサしたり、口の中が乾いて喋りにくかったり…。私の場合は、こういう症状で、こういう副作用が出たということを記録として残したい。誰かが同じようなことになるかもしれないので。せっかくがんになったのだから、意味のあることをしたいと思っています。明日どうなるか、1年後にどうなっているかわからない。2年後生きているかどうかもわからない。どうなるかわからないからこそ、残したいなっていうのもありました。でも、最初は『大丈夫だよ』という言葉がすごく嫌でした。『大丈夫だよ、アンナちゃん大丈夫だよ』『アンナちゃんなら乗り越えられる』『何か持ってるから大丈夫だよ』ってみんな良かれと思って言ってくれるんだけど、全然嬉しくなかった。治療中の私からすると、そんな簡単な話ではないんだよね…と思いました。でも今は『大丈夫』と言われても、大丈夫になった。一番嬉しいのは普通に接してくれるのがいいかな。特別扱いされたくなくて普通に接してほしい」
Qアンナさんから伝えたいことは? 梅宮アンナさん「誰かのためになりたいと思っていて、その人に勇気を与えたりとか希望を与えたりとか、がんでもこんなふうに明るくできるんだとか、がんでも仕事ができるんだとかを見せたいと思っています。これからもありのままの今の自分を発信し続けていきたい」
チューリップテレビ
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