井上尚弥のボクシングを脳裏に刻め 来年国内興行は不透明…別れの決戦で「醍醐味を見せたい」
試合は「Lemino」で独占無料生配信
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が4日、神奈川・横浜市内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナでWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)と4団体防衛戦を予定。来年は海外開催が濃厚となり、国内興行は当面先となる。ライト層も、玄人ファンも喜ばせる熱い試合を誓った。戦績は31歳の井上が28勝(25KO)、26歳のグッドマンが19勝(8KO)。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平) 【画像】「デカすぎ」「こんな化け物と…」 井上尚弥の練習パートナーと撮影した3ショットの画像 ◇ ◇ ◇ モンスターのボクシングを脳裏に刻め。2024年のイブ決戦はそんなリングになる。 井上はムービーカメラ12台、約60人の報道陣に囲まれながら宣言した。「2025年は海外開催を考えています。そのための大事な一戦。寒い日本で熱い試合を見せたい」。相手は対戦を義務付けられた指名挑戦者。海外では物足りないと指摘する声もあるが、ルール上、避けては通れない。 グッドマンは試合巧者として全勝を守ってきた。19勝のうち判定が11度。防御重視で戦えば、井上であっても長引く可能性が高い。代名詞であるド派手な早期KOも楽しみだが、試合時間が長ければ、それだけ長くモンスターのボクシングを楽しめるということ。どう料理してくれるのか。井上も観戦のポイントに挙げた。 「もちろんKOにもこだわりますが、自分の試合は初めてくるお客さんもいると思うので、最終的にボクシングの一つの醍醐味であるKOシーンを見せたい。逆にボクシングに詳しい方には細かい駆け引き、技術を見せたい」 来年について陣営の大橋秀行会長は「まだ決まっていませんが」と前置きした上で、「まずは米国が濃厚」と春の大型興行に言及。先月にはサウジアラビア最大のエンターテインメントフェスティバル「リヤド・シーズン」と推定1900万ドル(約30億円=発表当時)のスポンサーシップ契約を結び、「来年は米国、サウジアラビアの路線」と海外連戦が計画されている。 そうなるとグッドマン戦後、次の国内興行は最低でも1年は待つことになる。一時の“お別れ”となり、井上は「そういう意味でも(今戦への)意識がある。目に焼き付けてほしい」と投げかけた。